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リッピング音源の謎

 ずっと不思議に思ってることがある。

 いつものようにディスクユニオンでCDをドッチャリ買ってきて、すべてのリッピングを終えると、耳に馴染ませるためだいたい20回を目安にヘビーローテーションで再生する。

 休日を除けば、一日一回かけても20回聴くには1ヶ月くらいかかる計算だが、正直この間、聴いててもあまり楽しくない。内容が頭に入ってこないというか、聴いているようで聴いてないというか。

 それで半年くらい寝かせておいて久しぶりにかけてみたら、おおっ!?とのけぞったりのけぞらなかったり(^^;

 わたしにとって内容が良いのと音が良いのは同義であるが、ハードディスクの中で音源ファイルが音の良い場所にズズズイッと移動してるんじゃないかと思うような新鮮さ。もちろん機器を入れ替えたりしなくてもだ。

 本来、音楽は聴いた瞬間に理解できないと意味がない。ところが我々は何度でも再生できる機械を手にしたため、耳馴染みのない音楽を繰り返し聴いて学習することが可能となった。

 それにしたって、20回聴いてもわからないのが半年寝かせてわかるというのはなんかおかしくないか?(^^;

 思えばCDをそのままかけていた時代はもうちょっと早く良さを発見してたような気がするし、レコード時代は2〜3回も聴けばすっかり理解できたようも気がする。

 生演奏は即座に理解しないといけないから必死で聴くし、Youtubeとかちょっとパソコン内蔵スピーカーで聴くだけでもわりとすんなり理解できる。

 要するにいつでも聴けると思うから根性入れて聴いてないだけなのか?

 半年ぶりにかけた音源でのけぞってるわたしの隣のお客は初めて聴いてのけぞるのかのけぞらないのか、これは永遠の謎である( ̄▽ ̄;

マネキンのジミー君

「Tシャツを売りたいがためにマネキンを買ったんですか?!」

 現在、二本のJBLスピーカーの前を遮るようにJimmyJazzオリジナルTシャツを着せた色黒マネキンのジミー君が設置されている。

 Tシャツを売りたい…というよりもマネキンを置きたいからTシャツを売ってると言うほうが正しい。わたしはそういう奴なのだ(^^;

 こんな邪魔な所にマネキンがあったらさぞかし音に悪かろうと思いきや、迂回するように音の道ができてすこぶる調子がよろしい。

 パラゴンやハーツフィールド、4343の音響レンズといい、JBLのスピーカーは古来より、音波を一旦遮蔽物にぶつけて、その反射音をリスナーに届ける方式を得意としてきた。したがってエベレストの音をジミー君にぶつけてもいいのだ( ̄▽ ̄;

俺たちのインターネット

 わたしがインターネットの世界を知った1998年ごろは、まだグーグルも無かった。gooやYahoo!なんかの検索エンジンで「JBL」と検索してもバスケットボール日本リーグの記事ばかりが出てきて、オーディオのことなんかまるでヒットしなかったものだ。

 JimmyJazzのホームページを作ったのが2000年ごろで、PC用スピーカーのことを好き勝手に書いてたら、物好きなオーディオマニアがわらわらと集まってきて、専門用語が飛び交い、散髪屋なのにオーディオサイトみたいな体裁になっていった。

 あの当時は、「インターネットの怪しげな情報を使えば、安価な機材でもハイエンドオーディオに迫ることができる」といった、インチキくさいワクワク感があって楽しかった。

 今のようにタブレットもスマホも普及してなかったから、ネットに繋がるにはパソコンは必須。それを使いこなせる人だけが発信/閲覧できる特別なコンテンツ。まさに「知る人ぞ知る」というやつ。

 そう、2ちゃんねるに代表されるあの頃のネットユーザーには「俺たちのインターネット」の気風があった。

 それがいつの間にか、誰もがスマホを持ち、抵抗感なくSNSで顔や実名を晒し、ネットを利用するのが当たり前になると、「俺たちのインターネット」は消滅した。

 これからはネットに載ってない情報こそ重要で、「知る人ぞ知る」のは、自らの足を使って得た貴重な体験というふうに変わっていくだろう。

 当店も「行ってみたらスゴかった!」と言われるよう舵を切って行こうと思う。

世界の一流品シリーズ[13] マッキントッシュフィロソフィーのレインブーツ

 アンプの話ではない。

 雨の日の外出は憂鬱なものだが、ちょっといいゴム長があったら、ピッチピッチチャプチャプランランラン🎶とまでいかなくとも、一日中濡れた靴下で不快な思いをせずに済む。

 英マッキントッシュフィロソフィーのレインブーツはパッと見ゴム長だとバレにくいしフォルムがとてもいい。

 サイドゴアブーツは、ビートルズや坂本龍馬やリー・モーガンも履いていて、シンプル&クラシックなデザインだ。じつは以前にもノーブランドでサイドゴア型のゴム長を使っていてこのマッキントッシュのは二代目。先代は数千円ですぐに型崩れしたので二代目はちょっとだけ奮発した。内張りが柔らかくてクッション良好。

 マッキントッシュは短靴タイプのも作っているが、雨の侵入を考えるとこのサイドゴア型、脱着も容易であるから、職場に別の靴を用意しておいて、通勤にのみ使うのもあり。黒や紺の綿パンに合わせれば帰る頃にはほとんど乾いている。

 ちなみに先ほどのお客様は豪雨のなか素足にサンダル。濡れるのを覚悟で帰って行かれた。その手もあるが、「足元の悪い中」なんだか申し訳ない。(^^;

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世界の一流品シリーズ[12] エッティンガーのコートウォレット

 今やキャッシュレス時代で、現金を持ってこないお客様も増えてきた。QRコードで決済できるPAYPAY払いのみ導入したが、オーディオ機器に近接する電源に余計な通信機器を突っ込みたくないので、 JimmyJazzは未だカード払いに対応していない。

 調髪代金お支払いの際に、どうしても目に入ってしまうのが財布である。札でパンパンになった高級ブランド財布やこだわりの詰まったハンドメイド革財布、粋なシルバーのマネークリップやマジックテープ式のベリベリ財布など、人それぞれ個性が財布に現れる。

 なかには給料袋や銀行の封筒から直接出す人、紙幣と小銭一緒にビニール袋に入れてる人、裸のままの紙幣をポケットから出す人もたまにいらっしゃる。

 わたし自身がちゃんとした財布を持つようになったのがここ数年くらいのことなので、人様の財布をとやかく言える立場ではないが、当店ではお釣りの札はピンピンの新券を渡すことに決めている。ビニール族や裸族の方に新券を渡すのは躊躇してしまうこともあるが(^^;

 オーディオマニアでない人に「デジタルデータが変わらないのに音が良くなったりするわけがない」という人がいるが、それは「新券とボロボロの札はどちらも価値が変わらない」と言うのと同じで、実際には受け取って気持ち良かったりそうでもなかったりする。お分かりか。

 さて、”張る財布”と縁起をかついでこの春購入したのが英国王室御用達エッティンガーのごく薄〜い長財布。札とカード専用で小銭入れはない。

 スーツの内ポケットに入れて嵩張らない、その名も”COAT WALLET”。ブライドルレザーの質感は、新品のときは「本当に革?」と言いたくなるほど素っ気ないが、使い込むうちにだんだん光沢を増してくる。

 財布を鞄から取り出すのではなく、ジャケットの内ポケットからスッと出して、ピンピンの新券を一枚差し出す。この一連の所作がなんともスマートかつダンディー、分厚い財布では味わえないのである。

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伝説のジミー

 年配者たるもの自己顕示の欲は捨てて、大いに若い人を褒めるべきなのだが、歳を取るにつれ、他人から褒められることが少なくなるものだから、知らず知らず自慢話が多くなる。

 褒められたいだけの寂しい年寄りにならぬよう気を遣いつつも、先日かなり驚いたことがあったので書き留めておこう。

 久しぶりに神戸でスイングダンスのイベントがあったのだが、仕事のため少し遅れて会場に着いた。懐かしい面々がダンスするなか歩いていくと、皆がこちらのほうを向いて拍手をする。誰か有名人でも来たのかなとキョロキョロしてたら、一人の女性から「あなたのことよ!」と言われた。

 はあ?

 わたしはそのコミュニティ内でダンスが上手いわけではないし、特に何かの功労者ってわけでもないのだ。

 さらに初対面の若い女性から、

「あなたが伝説のジャズの聴ける理容室のジミーさんですね!」

 そう言われて呆気にとられた。これは何かのドッキリか!?( ̄▽ ̄;

 本来ならここで堂々として

「われは、それなり」

とでも言えばカッコいいのだろうが、全く自信も実績も自覚もないものだからオロオロするばかりである。

 そりゃいつかは「伝説」とか「重鎮」とか呼ばれるようになればいいなという憧れはあるけど、まだまだ時期尚早の修行不足でご覧のとおりのへナチョコなのだから、そんなふうに言われても戸惑うばかり。

 もしかしたらすでに化石みたいに思われてるのか、ジジイと見られているのか、なんか知らんが(^^;

 でもいつの日か、名実ともに”伝説のJimmyJazz”と呼ばれる日が来るといいな。(くどいようだがまだ自慢話ではない)

当店でできないこと、たくさんあります

パンチパーマ(濡れパン)

アイパー

アフロパーマ

ドレッドヘア

デジタルパーマ

ソバージュ

ツイストパーマ

スパイラルパーマ

縮毛矯正(ストレートパーマ)

コーンロウ(編み込み)

ダブルカラー

赤、白、青、紫、緑など明るい色のカラー

アッシュカラー

ブリーチ

メッシュ

ウィービング

レディースメニュー全般

 以上ぜーんぶできません(もしかしたら他にも)。こうしてみるとJimmyJazzってなーんもできへん店みたいですね(^^;

 キャバクラでモテるようなチャラい髪型は無理でも、調髪とシェービングだけであなたを男前にする術、アイデアは色々とございます(そしてできればポマードを少々)。

 当店で調髪して大事な商談がうまくいったり、彼女ができたり、就職活動や、面談などで相手に好印象を持ってもらうこと。ほんの数パーセントでもお役に立てたなら、これほど嬉しいことはありません。

芋掘り

 先日、『スーパーサックス・プレイズ・バード』のCDをディスクユニオンで見つけた。チャーリー・パーカーのアドリブを5人のサックスアンサンブルで再現して評判になったレコードだが、ずっと欲しいなと思いながら40年近く経ってしまった。

 そもそも、チャーリー・パーカーの元の演奏を知ってることが前提なので、昨日今日ジャズを聴き始めた人にとっては、楽しめないわけでもないけどそれほど楽しくはないかもしれない。

 さて、ジャズには「こうくればこう返す」といった決まり事がたくさんあって、アドリブの途中で「こんなの知ってる?」という問いかけに別のプレーヤーが「知ってる知ってる!」と即座に返す。「おっ、知ってるねえ通だねえ」と微笑みあうのが楽しみ方の一つ。

 その問いかけを知らなくても責められるほどの罪ではないのだが、「知らないのはイモ」と、そのように見られる。その問いかけはプレーヤー同志のみならず、時に観客にも投げかけられ、知ってるのは当然のこと、知らない客ばかりだとしらけてしまうのだ。この辺りは古典落語と実によく似ている。

 ただ、2023年にもなって、ジャズを知らなくてイモ呼ばわりするほうが絶対にダサいわけで、今どき誰もイモなんて言葉使わないし(^^;

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やさしくなりたい

 ジョン・コルトレーンの『サン・シップ』は素晴らしい。最初聴いた時はなんと騒がしい音楽かと閉口したが、2度3度と聴き進むにつれジワジワと良さが滲み出してきた。

 JBLが吐き出す1965年のコルトレーン・カルテットのパワーたるや凄まじく、エルヴィン・ジョーンズやジミー・ギャリソンの気迫が伝わってきて、流しているだけで「こうしてはいられない!」と、テキパキ仕事が片付いていく。

 JimmyJazzにJBLエベレストを導入して一年ちょっと。やはりコルトレーンのような”本気度の高い”ジャズで真価を発揮するスピーカーなので、あまりベスト盤等の”ゆるい”音楽はかけなくなっていた。

 ところがある日、散髪にいらした年配のお客様が、「テネシーワルツないの?」と仰る。もちろんありますとも、「テネシー・ワルツ」といったら”ワルツの女王”パティ・ペイジでしょう。

 ”ゆるい”CDの代表みたいな『パティ・ペイジ・スーパーBEST』をかけてさしあげるといたく感動され、「次回(散髪に来たとき)もこれかけて!」と目を細めてらっしゃった。

 うーむ、毎日聴いてると感覚が麻痺して「当店の顧客は全員ジャズが理解できる」と思ってしまうが、大半のお客様は喧しいのを我慢してるだけかもしれない(^^;

 この事件以来、選曲の際になるべくやさしいジャズや有名なジャズ、あるいはジャズ以外の有名曲をチョイスするよう心がけている。

 充分でないにしろ、パティ・ペイジやブレンダ・リーみたいないい音楽を比較的いい音で提供できる環境が当店には整っているのだから。

 しょうがないので喧しいコルトレーンの『サン・シップ』は誰も店内にいないときや営業前にかけて一人で盛り上がる。文句なしのサウンド!これに新発売のスピーカーアキュライザーが加わったら一体どうなってしまうのか!?どうやら当店のは後回しになりそうだ( ̄▽ ̄;

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世界の一流品シリーズ[11] ルイスレザーのライダースジャケット

 年が明け、陽の光が強さを増すにつれ、長い丈のコートを着てると物々しく大げさで、なんだか馬鹿らしく思えてくる。2月のちょうど今ごろが一年でもっとも寒いというのに。

 数年前にバーバーバトル決勝を観に原宿を通ったら、ルイスレザーのお店が出来ていた。日本にも正規直営店ができたのかと思いながら、その時は前を通っただけだった。

 ルイスレザーの革ジャン、いいかもしれない。

 大阪にも直営店があるらしいので早速行ってみた。ルイスレザーの代表モデルであるライトニングを試着するが、西洋人体型の人が前傾姿勢でバイクに乗るように作られているため、袖丈がかなり長い。

 バカボンのパパより一回り以上年上なのに、袖が長すぎのタリラリラ~ンではサマにならない。

 店員さんには袖丈や着丈をオーダーして注文した方がいいですよととアドバイスされたが、イギリスで作っているため納期が約3ヶ月かかるらしい。3ヶ月も待ってたら初夏になってしまうので、一旦諦めて帰ってきたが、どうしても気になって1ヶ月後に再来訪、袖丈着丈をきっちり計測してオーダーした。だって、注文しないといつまで経っても手に入らないんだから(^^;

 結局夏の終わり頃にオーダーメイドのライトニングが送られてきた。当たり前だがサイズはぴったり、似合うかどうかは別にして。

 しかしこのシステムの怖いところは、オーダー時点で決済終了しているため、あれほど清水の舞台からダイブする気持ちで購入したのに、商品を受け取る頃にはその痛みをすっかり忘れてしまってるということ。

 オーダーしてから到着を待つ間に、他のモデルもいいな、今度はサイクロンにしようかななどと妄想が膨らんでいくのだ。

 やっと涼しくなり、オーダーしたライトニングが着れるようになったと思ったら、またルイスレザーOSAKAに行ってオーダーしてしまった。頼んだサイクロンの納期は伸びていて約半年だという。

 そしてまたしても暑くて着れない時期にサイクロンが到着。こっちのほうがライトニングより装飾が控えめでスッキリ着やすい印象である。

 ルイスレザーの何が良いって、さすがテーラー文化の英国製であるから、肩の線が刺身の角のようにキリッと立っている。ジッパーのボールチェーンも貴婦人のイヤリングのように揺れて可愛らしい。

 わたしが二十代の頃はショットの革ジャンばかり着ていた。アメリカ製のショットは若者が着るにはいいけれど、初老のわたしがいま着るとかなり野暮ったい。ワイルド気取りの年寄りは見苦しいが、同じライダースでもルイスのはシュッとしている。

 そういうわけで、現在一年待ちとなったルイスレザー3着目の秋の到着を待っているところ。もうこれで絶対終わりにするぞ!( ̄▽ ̄;

世界の一流品シリーズ[10] ローレールのベレー帽

 予想はしていたものの、老いていくということが、こんなにも手ごわいこととは!

 ここ数年めっきり口数が少なくなってしまったJimmyJazzブログであるが、年をとると冗談のセンスが格段に悪くなる。粋なセンスのジョークを言うカッコいい老人なんて、映画ならともかく現実の世界では滅多に見かけない。政治家の失言なども含め、老人がウケると思って言う冗談は決まってセンスがない。いや、若いとフレッシュで許されることも老いぼれだと救いようがない。自分はまだまだ若いと思ってるが、まわりから見れば哀れな老人なのだ。ショックである(^^;

 目下のところ、なんとかしてカッコいい老人になれないか…、は無理でも、せめてみっともなくない老人に食い込むことはできないかと、自分と共に周囲が高齢化していくなかで、ずっとそればかり考えている。

 しかし歳をとるといいこともある。ローレールのベレー帽が似合うこととか。

 昔、ベレー帽をかぶりロードレーサーの自転車で散髪にいらっしゃる粋な牧師さんがいたのを思い出し、そろそろ自分にもベレーが似合うのではないかと思って買ってみたら、わりとしっくりくるではないか。

 ベレーとか蝶ネクタイとかサスペンダーとか、若い男性がつけると”お坊ちゃま風”になりがちアイテムがサマになるのは、やはり顔に皺ができ、頭に白髪も混じるようになり、多少腹も出て”枯れた感”が出てきてからだ。個人的には髭を伸ばしていいのは白い髭が混じるようになってからだと思っている。

 フランス製ローレールのベレーは、上質なメリノウールを使っていて、顔色を良く見せてくれるし、意外とどんな服装にも合う。黒とグレーだけでやめておこうと思ったのに、阪神百貨店でネイビーを試着したら、これも良いので買ってしまい、還暦まで我慢しようと思った赤色も買ってしまった。

 きっと近所のスーパーのパートさんの中で”ベレー帽のおじさん”とか”絵描きさん”とか呼ばれてるに違いない( ̄▽ ̄;

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世界の一流品シリーズ[9] 万双の革鞄

 新年明けましておめでとうございます。本年もJimmyJazzをよろしくお願いします。

 昨年末より始まった「世界の一流品シリーズ」、こうしてブランド物ばかり紹介してると、ただのブランド物好きみたいに見えるかもしれないが、ブランドじゃないと認めないということじゃない。むしろ身の回りはほとんどがブランド物でないものばかり。

 ノーブランド品に埋もれるようにブランド品が点在するのをピックアップしているのだ。それにグンゼの肌着とかユニクロの靴下とか紹介したって面白くないでしょう(^^;

 でもやはりバーバリーのマフラー巻いてボルサリーノかぶった男がルイ・ヴィトンのバッグ持って歩いてたら、さすがにブランドブランドしすぎで恥ずかしい。ちょっと薄めないといけない。

 そこでわたしが愛用するのが万双のバッグ。何が良いって作りが良い。ブランドロゴがどこにも入ってない。上野と三宮の直営店とオンラインショップでしか入手できない。広告宣伝は一切行わないからそのぶん安い。

 わたしが最初に注文したシモーネトートバッグも、かっこよくて手頃な値段の革カバンを探してて見つけたのだった。

 そのシモーネだが、購入して何の不満もなく一年間ガンガン使い倒してふと見たら、いつの間にかなんともいえない良い風合いになっていて感心した。驚きつつシモーネの色違いを購入し、また一年後に別の万双バッグを購入。すっかり万双のファンになってしまった。

 仕事柄、1日に何度もお客様のバッグを預かるし、なかには数十万円するブランド高級バッグもあるが、それらと比べても万双はまったく見劣りすることがない。丁寧な作りと上質な革の質感が、”ブランド物でない”存在を静かに主張する。

 ちなみに万双の社名の由来は、上野に店舗をひらく際、その前にあった店の屋号が万双だったので、それをそのまま頂戴したという。「こだわるのはそこじゃない」と言いたげで、なんとも親近感のわくエピソードではないか。

ウィントン・マルサリス・セプテット in Japan 2023

行きます!!

https://wynton-marsalis-japan.srptokyo.com

Joyeux Noël ! (ジュワイユー ノエル)

 年内は12/31正午まで、年始は1/5から平常通り営業します。

 2022年もジャズの聴ける理容室をご利用いただきありがとうございました。

「12月はJimmyJazzで感動的なクリスマスソングを聴きながら散髪して一年を締めくくる」

 約30年前に冗談みたいに始めたクリスマスジャズ特集、すっかり当店の恒例行事として定着し、結構な確率で成功しているのではないでしょうか。

 2023年も素敵な年になりますように。

世界の一流品シリーズ[8] カールツァイスのレンズ

 決して欲張ってるつもりはないのだが、

 「奮発して買ったのに、こういうことはできないのか」

 と失望してよくよく調べてみると、わたしが求めてる結果を出すには、かなりマニアックな知識と高額な出費が必要であることが多い。

 よっしゃ!そんならいっちゃん高いのちょうだい!!とパパーン!と買えば気分も良いのだろうが、なんとか安く済ませられないかとやってるうちに泥沼にハマってる(^^;

 オーディオもパソコンもカメラも帽子も洋服も、興味あることのほとんどがそのパターンである。

 2020年、コロナ禍で遊びに出ることも少なくなって、いっちょ写真でもやってみるかと一眼デジタルカメラを買うことにした。

 コンデジは何度も買ったし、iPhoneでもきれいな写真が撮れるが、ちょっと求めてる感じと違う、もっとこうドラマチックな…、ほらほら、また病気が始まった( ̄▽ ̄;

 当店のお客様がカールツァイスのレンズがいいよと教えてくれたので、ソニーのα7IIIとツァイスのゾナー55mmを購入。標準のキットレンズを買わなかったのはちょっと勉強したからで、もし買ってたら「背景がボケない」とか「なんか思ったのと違う」とか絶対言ってただろう。

 その後ヤシカ製ツァイスのプラナー50mmF1.7を買い足して、ツァイスを薦めてくれたお客様からもレンズを貸してもらい、自宅に眠っていたキャノンのレンズやらも試したが、やはりツァイスの写りは格別であった。意味のない被写体にストーリーが宿る。まるでフェルメールの絵画のような静謐な空気と哀愁が表現できるのだ。

 当店のエベレストが大きすぎて画角に収まらないので、ソニーの安価な広角レンズを買って撮ってみたが、うーん、これならiPhoneで撮ったほうがマシ!

 なんでこんな写り方が変わるのか、オーディオと同じく趣味の七不思議である。

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世界の一流品シリーズ[7] ラルフローレンのウールコート

 童話や昔話には、時折「立派な身なりの紳士」が登場するが、その紳士はおそらく上質なウールの外套を着ていたに違いない。

 以前、カシミヤのロングコートを着てデパートに行ったら、女店員さんが上得意客のごとく丁寧に接客してくれた話を書いたことがあったけれど、ラルフローレンにかぎらずとも、良いコートを着ているとその効果たるや絶大なのである(^^;

 ゴム引きトレンチコートやコットンのステンカラーコートも悪くはないが、「立派な身なりの紳士」感は後退する。あくまでも上質ウールのしっとりした素材感が重要なのだ。

 わたしは12月になるとラルフローレンのウールコート4着を着回している。色は黒が2着、チャコール、ネイビーで、ダブルだったりベルトがあったりとディティールは違うがオーソドックスな形で、どれも同じに見えなくもない。

 膝下まであるロングコートは、いささか大袈裟な気もするけれど、全身をすっぽり覆ってしまうから中に何を着ても見えないし、クリスマスや年末大売り出し(古い)で賑わう街によく似合う。

 ステッキやシルクハットやお迎えのリムジンがなくとも、お気に入りのウールコートがあれば「立派な身なりの紳士」に見えるのである。

 おっと!髪がボサボサではせっかくの紳士が台無しなので、月に一度の散髪もお忘れなく。

世界の一流品シリーズ[6] バーバリーのノバチェックマフラー

 高校生の時分に、ステンカラーコートにバーバリーのマフラーをした紳士が歩いてるのを見て、「なんか、おっさんくさいなあ」と思っていた。

 一目でバーバリーとわかるノバチェックは、若者にとってダサい象徴だったように思う。

 今では評価逆転して愛用しているノバチェックマフラー。わたしもおっさんくさいおっさんになったのだ(^^;

 なんであんなに嫌悪してたのかと考えると、やはりああいったブランド物は10代でつけていると、親に買い与えられたか、もしくは家にあったお下がりか、どっちにしても生活力・生命力に乏しい、自立してない未熟な子供と見られるのが嫌だったのではないか。

 バーバリーのマフラーを女学生がつけてると「良家のお嬢さん」みたいに見えるから、女子にとってはあまり抵抗ないのだろう。

 とにかく、あの柄は独特でまるで毒蛇のよう。襟元からちょっと覗かせるだけでもよく目立つ。ブランド力は凄まじいものがある。

 最近では柄のパターンを大きく拡大した新デザインなどで若者に積極的にアピールしているバーバリーであるが、わたしが所有してるのは昔ながらのノバチェック、キャメルとグレーの二本で長さも今のものと比べてやや短め。いずれもラムズウールだがチクチクしないしふんわりとボリュームがあってとても暖かい。

 若さと品のなさ、老いと品のよさはだいたいセットになっていて、妙にお利口でちっちゃくまとまってる若者は可愛くないし、品のない年寄りはもう目も当てられない。

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世界の一流品シリーズ[5] フォックス・アンブレラ

 不景気でモノが売れなくなると、我々商売人はつい「お客様はお金を使いたくない」ものだと考えてしまいがちだが、じつはそうではない。

 自分に置き換えて考えば答えは明白だ。景気がどうあろうと「お客はお金を使ってより大きな満足を得たい」と思っているものだ。

 「喜びや満足が得られると確信できるモノ」なら買いたいが、「買ってもさほど嬉しくないが、しかたないので買うモノ」には、なるべくお金をまわしたくないだけ。

 したがって、モノを売る側は変に値段を下げるのでなく、「余分にお金を払ってでもより大きな満足感を得られる商品」を用意しているかどうかが売れるかどうかのポイントとなる。理容店は「伸びたから仕方なく散髪に行く」のでなく「楽しみで散髪に行く」よう趣向を凝らさなくてはいけない。

 さてさて、本日は英国フォックスアンブレラのご紹介。いつもJimmyJazz入口横の帽子掛け(兼傘立て)に立ててあるアニマルヘッドのコウモリ傘、そう、あれのことだ。

 ニッケルメッキの持ち手が殺し屋の杖みたいでカッコいいが、英国産の高級品にしては動物の造形があまい。もう2〜3万高くてもいいから海洋堂並みの精巧さを出してくれたらいいのに。

 もう一本、ワンギーと呼ばれる竹を曲げたハンドルのアンブレラも持っていて、黒地のアニマルヘッドに対してこちらはグレーの布にした。雨粒が幌に当たるポツポツという音が心地良い。

 映画「キングスマン」に登場した他のデザインの傘も欲しいのだが、意外なほどこれらの傘の出番が少ないので躊躇している。

 ひと目見て高級傘と判るので、鍵も付いてないコンビニの傘立てや、行き慣れない場所に放置しておくと盗られる心配がある。しかも使った後で広げて乾かす手間があるから、つい安物のビニール傘を手に取ってしまう。

 さらにコロナ禍が追い討ちをかけ、一年くらい放置してたら黒いほうの巻いてあるゴムバンドが伸びて若干緩くなってしまった(^^;

 グレーのほうはまだ大丈夫だが、どちらも並行輸入品なので正規販売店での修理交換はできなさそう。町のリペアショップに持ち込むなり、自分で長さを切って縮めるなりすればなんとかなりそうだが、通勤距離500メートルのMasterだから本当に傘の出番が少ないのである(^^;

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世界の一流品シリーズ[4] ヴィトラ社 パントンチェア

 1950年前後、デザイナーによる優れた家具が多く生み出され、それらは後年”ミッドセンチュリー”と称されるようになる。やがて半世紀が過ぎ、著作権が切れるとミッドセンチュリーの名作家具は、リプロダクトといえば聞こえはいいが、要するにコピー商品が多く出回るようになった。

 当店の客待ちスペースにあるヴェルナー・パントンのパントンチェアもミッドセンチュリーを象徴するデザインの傑作チェアであるが、これを初めて導入したのがちょうど10年前の2012年11月、リプロダクト品で一脚5千円くらいだった。

 スピーカーのすぐそばに置くのでなるべく音を吸わない/変な反射をしない物をと考えて、このプラスチック一体成形の椅子を選んだのだ。

 家具に興味のない人が見れば、リプロダクトだろうとオリジナルだろうと、ただのおかしな形をした椅子なのだが、実際に所有してみると本物と少しずつ違う、色んなことが気になってくる。

 たとえば表面の仕上げが、リプロ品は微妙にツヤツヤしてて、床と擦れた際に出るゴゴッという音も安っぽいし気に入らない(^^;

 なんだよそんな音くらいとお思いになるだろうが、その音の響きがフィードバックして店内の音響を形成しているのだから、なかなか馬鹿にならないのだ。

 そこでJBLエベレストを導入を決めた本年始めから、こっそり一脚ずつ本家本元ヴィトラ社のパントンチェアに入れ替えていたのだ。

 白と黒のうち、一脚の黒だけ入れ替えたところでJBLエベレストがやってきたが、あるお客様が「こっちの椅子に座るのと、あっちの椅子では音が違う!」と言い出した!

 ほほぅ!面白いことを仰るではないかw ちなみにどっちが音がいいですかと訊ねたら、こっちと黒いほうを指す。

 エベレストの巨大さに気を取られて、椅子が変わってることには気づかなかったでしょ?そりゃそうだ、見た目はほとんど一緒なのだから( ̄▽ ̄;

 スタッキング(積み重ね)可能なはずなのにコピー品は重ならないとか、ヴィトラの製品は黒が少しグレーっぽいとか、比べてみると違いがよくわかる。

 ただ、座り心地はほとんど変わらないから半分以上Masterの自己満足だと言われても否定はしない(^^;

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世界の一流品シリーズ[3] アレキサンダー・マックイーンの髑髏スカーフ

 2008年、ルイ・ヴィトンの広告にローリング・ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズが登場した。舞台はホテルの一室、ベッドに置いたモノグラムのギターケース、傍らでセミアコースティックギターを弾くキース。ルイ・ヴィトンとはまったくイメージの異なるロック界のカリスマの起用は世間に大きなインパクトを与えた。

 このポスターの両端にランプシェードが写っているが、ドクロのデザインされた薄いスカーフがそっと掛けられている。キースの私物であるか、小道具か定かでないが、キースらしいといえばキースらしいロックな演出だ。

 今更キースの真似をしようなんて思わないが、このドクロが気になって調べてみると、どうやらアレキサンダー・マックイーンの品らしい。ブランド物なので値段もそれなりに高価であるが、このドクロスカーフはなかなかの名作のようで、中古や類似品も多く流通している。

 ヴィトンは買えないがスカーフならと軽い気持ちで購入してみたら、これがカッコいい!ガイコツの顔が並んでいるだけの薄い絹のスカーフだが、襟元に巻くだけで実に品良くキマるのだ!

 昨日、「顔の近くにキメの揃った高級素材があると顔映りが良くなる」と書いたが、これも同じく「絶大な」効果がある。

 メンズファッションにおいて、デザインや柄物はなくていい、ユニクロで充分と思いかけたが、このドクロスカーフで「デザインすること」の凄さを思い知った。

 例によって同じデザインの色違いや違う柄のスカーフを何枚も買う羽目になるのだが、いちばん使い勝手がいいのはやはり最初に買った黒地に白で染め抜いた髑髏スカーフで、そうそううまい話は転がってないのである(^^;

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