ジャズ一筋35年
20歳の時にリベラルでなければ情熱が足りない。40歳になっても保守主義者でなければ知能が足りない。
「If you are not a liberal at 20, you have no heart. If you are not a conservative at 40, you have no brain.」
かのウインストン・チャーチルはこんな名言を残したそうだ。たしかに若い頃と年齢を重ねてからとでは、自分の立ち位置や姿勢を変えなくてはいけないのだと、この頃身に沁みて思う。
翻って約35年前のわたしは、流行に流され風化していくのを嫌って、「いつまでも古くならない店を作りたい」とJimmyJazzのコンセプトを編み出した。といっても「ジャズはもともとが古い音楽だから、古くなりようがないだろう」と1988年当時に安直に考えてできたものだった。
それからというもの、ジャズ一筋35年!というと聞こえが良いが、店のほうは何も変わらず、店主は右往左往して迷走を繰り返し、いつの間にか35年も過ぎていたというのが本当のところである(^^;
「頑固一徹、初心を貫く」のも立派なことだと思うが、貫くのはせいぜい20年程度にしたほうがいいんじゃないの、と思う。そうでなければ、ちょっとカッコ悪い。
わたし自身の自己イメージは、今でも「へなちょこで頼りない半人前の兄ちゃん」なのだが、側から見れば35年もやってるおっさんが何言うとんねん!しっかり責任持って仕事せんかい!ということだ。
ピーターパンみたく青年のままでいたくても、世間はそうは見てくれない。35年の大ベテランならベテランらしく振る舞わなくては無責任で信用ならない奴と見做される。
だからといって今さらコンセプトを変更する情熱もなく、知能の足りないわたしは保守的に生き延びるのみである。
ちなみに冒頭の名言はチャーチルの言葉でないという説もある( ̄▽ ̄;