芋掘り

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 先日、『スーパーサックス・プレイズ・バード』のCDをディスクユニオンで見つけた。チャーリー・パーカーのアドリブを5人のサックスアンサンブルで再現して評判になったレコードだが、ずっと欲しいなと思いながら40年近く経ってしまった。

 そもそも、チャーリー・パーカーの元の演奏を知ってることが前提なので、昨日今日ジャズを聴き始めた人にとっては、楽しめないわけでもないけどそれほど楽しくはないかもしれない。

 さて、ジャズには「こうくればこう返す」といった決まり事がたくさんあって、アドリブの途中で「こんなの知ってる?」という問いかけに別のプレーヤーが「知ってる知ってる!」と即座に返す。「おっ、知ってるねえ通だねえ」と微笑みあうのが楽しみ方の一つ。

 その問いかけを知らなくても責められるほどの罪ではないのだが、「知らないのはイモ」と、そのように見られる。その問いかけはプレーヤー同志のみならず、時に観客にも投げかけられ、知ってるのは当然のこと、知らない客ばかりだとしらけてしまうのだ。この辺りは古典落語と実によく似ている。

 ただ、2023年にもなって、ジャズを知らなくてイモ呼ばわりするほうが絶対にダサいわけで、今どき誰もイモなんて言葉使わないし(^^;

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Jimmy Jazz