第一のミッション:IKEA鶴浜
免許取りたての初心者ドライバーとしては、やはり行ったことのある場所や土地勘のある場所に行くほうが気分的に安心。まず最初の休日ドライブは、目的地をIKEA鶴浜と決めていた。
自宅からおよそ12キロ、大阪市大正区にあるこのIKEA鶴浜は、健康維持のためせっせとママチャリを漕いでよく行ってたのだ。
IKEA鶴浜ができた2008年ごろから、政府の方針で照明器具がLEDに切り替わっていったので、比較的安かったIKEAのLED電球を買ったりしていた。いまわたしが寝ている掛け布団もIKEAで買ったものだが、いかんせんママチャリの積載量は高が知れているので、クルマで大型家具とかガンガン積んでる家族を見て羨ましかった。だから免許を取ったらまず行きたい場所として浮かんだのだ。
さて、いつものタイムズでMAZDA3を借り、初めて助手席に座るのは家内である。ナビの目的地をIKEAに…、あれ「いけあ」と入力したら「IKEA」の変換候補は出てくるのだが、タッチパネルじゃないのでどうやったら確定するのかがわからん!(^^;
いつまで経っても「IKEA鶴浜」が出てこない。道はだいたい知ってるので、とりあえず出発した。助手席の助手にナビの設定を頼むが、スマホでやり方を調べると酔う酔う。
そういえば音声で設定できるのを動画で観たのを思い出し、「近くの家具屋!」などと叫んでみる。すると肝心のIKEAは出てこないで、出てくるのは知らない小さな家具店ばかり。勘を頼りに走っているうちに着いてしまった。結局ナビは使えなかった。二人してまるでスマホの使い方がわからない老人みたいだ( ̄▽ ̄;
広大な駐車場のなるべく空いてる場所に停め、IKEAレストランで昼食を摂る。どどんと大型の掛け時計でも積んで帰ろうかと思っていたが、「あんまり今のと(見た目が)変わらん」と却下された。結局ママチャリでも積んで帰れるくらいしか買い物してないが、免許さえあればこれからはいつでも来れるのだ。
帰りはタイムズのスマホアプリからナビに返却ステーションの位置情報が送れるので安心だ。しかし自転車とは勝手がちがって、ナビの言うとおりにしてると同じ場所をぐるぐる回っている。そうか高架を上らないといけないのだな。帰りは30分程度で着くはずが、混んでもいないのに1時間以上かかってしまった。本当は近くのスーパー、ロピアにも寄ろうと思ってたのに、歯医者の予約時間が迫っていたため断念。いまだにナビの使い方はよくわからない。
(つづく)
MAZDA3 イイじゃない
前回、MAZDA2のカーオーディオの音質が良くないと書いたが、翌日同じくMAZDA2に乗ってiPhoneとペアリングしようとしたら、どういうわけかまったく繋がらない。悪口を検知したAIが反抗しているのだろうか(^^;
タイムズカーシェアは、MAZDA2もMAZDA3も15分220円の同じ料金借りることができるから、同じ借りるんなら上位グレードのMAZDA3のほうがお得な感じがする。そういうわけで、今度はファストバックのMAZDA3を借りてみた。
いつものようにスマホで解錠、キーを取り出してエンジン始動、んっ??サイドブレーキ、どこ???
サイドブレーキが見当たらない!?どうやって発進するんだ?3分ぐらい悩んだあげく、シフトをドライブに入れてアクセルを踏んだらそのまま発進した。「見切り発車」とはまさにこのこと。
あとで調べたら最近の車はサイドブレーキないみたい。MAZDA3には、電動パーキングブレーキ(EPB)とオートホールド(AUTOHOLD)スイッチがシフトレバーの下あたりに付いていて、これらをサイドブレーキの代わりに使用する。その日は返却まで一度も車を降りなかったのでサイドブレーキを使うようなシーンはなかった。
さてMAZDA3であるが、これがなかなか素晴らしい。インテリアの落ち着いた上質感と静寂性、ナビも新型のMAZDAコネクトだし、フロントガラスに速度が浮き上がるし、何よりオーディオの音が素晴らしい。おそらく上位グレードに付いてるBOSEスピーカーではなく純正オーディオなのだろうが、これで充分ではないか。マイルス・デイヴィスをかけながらのクルージングは、なかなか気分の良いものであった。
アクセルを踏み込むとパワフルにグワーンと加速する感じも気持ち良い。調子に乗ってたら、後でタイムズ返却証のメールに「急加速1回」とカウントされていた。これでペナルティにはならないと思うけど。。。
良いことづくめのようなMAZDA3であるが、後方視界が最悪で、ルームミラーから小さなリアウインドウ越しに後続車のヘッドライトがかろうじて見える程度。噂には聞いていたが、バック駐車も若葉マーク者にはめっちゃ難しい。
返却時間が迫ってきたこともあり、焦って駐車したらかなり変な位置になってしまった。ごめんちゃい( ̄▽ ̄;
それにしても、このブルーのMAZDA3がすっかり気に入ってしまった。実際に乗ってみないと写真の見た目だけじゃわからんものだな。隣にマツダの営業マンが乗ってたら契約してたかもしれない。
でも、タイムズカーシェアで借りていつでも乗れるんなら、別に買わなくたっていいじゃない?って気もするのだ。
1stカーはMAZDA2
免許証を受け取っても、まだ緊張が解けない。それどころか、ますます緊張が高まっているように感じる。血圧が高いと献血のときも看護師さんに指摘されたので、Amazonでシチズンの血圧計を注文した。これからは血圧も意識して長くドライブできるように気をつけないといけない。塩分控えめの食生活も大事だが、血圧を高めているのは今後ひとりで運転しなきゃならんことである。
本当は免許を受け取ったらその足でタイムズカーシェアで車を借りて運転しようと思っていたのだが、献血後の貧血で意識を失うとまずい。とりあえず次の日のカーシェアの予約を入れて、免許取得当日は休むことにした。
仕事終わりにそのまま徒歩で近所のタイムズに向かう。予約を入れた車種はMAZDA3なのに該当の車にトラブルがあったらしく、勝手にMAZDA2に変更された。免許取り立てホヤホヤの老人に大柄なMAZDA3は危ないとAIが判断したのかもしれん(?)が、とにかくファーストカーはコンパクトなMAZDA2に決定した。
初心者マークはMAZDA2に積んでなかったから、古川橋駅前の100均で買っておいた自前のマグネット式のを貼り付けた。エンジン始動してそろそろと出発、まず向かうは今出てきたばかりの団地の駐車場。ここでバック駐車の練習を行うのだ。
15年くらい前に知り合いの社長のアルファードに乗せてもらったら、バックモニターが付いていて、なんと高級車にはこんなハイテクで便利なものが付いてるのか!?と感心したものだったが、今やバックモニターもドライブレコーダーもナビもETCも軽自動車だって付いてて当たり前の装備である。
バックモニターを駆使して慎重に右バック、一旦道路に出て今度は逆から入り左バック。切り返しも行ってうまく停める方法を試行錯誤する。誰に見られてるわけでもないが何回も練習してると恥ずかしいので、切り上げて空港線をあてもなく北上して走ることにした。
教習車のカローラに比べ、MAZDA2はオルガンペダルのアクセルを踏み込むと素直に反応して乗りやすい。車線をはみ出すと警告音が鳴り、信号待ちではアイドリングストップするのが新鮮。
エンジンをかけると勝手にラジオが流れ出した。どうでもいい内容なのでiPhone のBluetoothでApple Musicをかけてみた。期待してなかったもののやっぱり音質はあまり良くない。
行きはよいよい帰りはこわいで、首の筋肉が引きつりそうになりながら戻ってきたら、もう一度職場駐車場でバックの練習。1時間30分で予約したが、1時間以内でタイムズ駐車場に戻した。使用料880円。教習所に比べれば安いものだ。しばらくはカーシェアでの練習が続くだろう。
人生初の献血
約半年にわたる自動車教習の緊張ですっかり疲れ切っていたが、教習所を卒業してもまだ緊張は続く、門真運転免許試験場に行って普通免許の交付を受けなくてはいけない。
自動二輪の免許があるので学科試験は免除。なんだ、そんなら楽勝じゃんと思われるかもしれないが、視力検査という最後の関門が残っているのだ。
これまで免許更新時の視力検査はなんとかギリギリでパスしてきたが、教習所入所のときの視力検査もギリギリで、本丸の門真で落ちたらどうしようかとドキドキなのである。
わたしは絶望的に眼鏡が似合わないので、できれば眼鏡は作りたくない。しかしここまで来たのだから、フェイルとなれば一旦帰って眼鏡を作り、再び視力検査に臨むことにしようと、お白洲に向かう罪人のごとき神妙な気分で京阪電車に乗った。
朝から目に良いとされる肝油ドロップ2錠を口に含み、YouTubeの視力回復動画を見ながら古川橋駅に到着。試験場に着いて必要書類に記入、手数料を払う。いよいよ大岡裁きの刻とあいなったが、30秒もかからずあっさり合格した(^^;
さあこれから写真撮影まで3時間以上待たないといけない。ららぽーと門真でも行って時間を潰そうかと考えていたら、試験場入口で献血の受付をしてたので、これ幸いと人生初の献血を申し込んだ。献血は車の運転と並んで「死ぬまでにしてみたいこと」の一つである。
若い頃は、自分の血を抜かれるなんておぞましいと思ってたが、年寄りになって「あなたは献血できません」と断られる前にやっておくべきだと思い直した。それに「女性が男性より長生きなのは月経により定期的に血を捨てているからだ」という説もある。知らんけど。
献血会場はドリンク飲み放題で、無料自販機のコーヒーやらいちごミルクやらカルピスやら好きなのを2杯以上飲んでから採血する。
「先生、ちょっと血圧高めですか?」
ええ、視力検査が受かるか心配だったので緊張して。んっ?先生って言った???
採血担当の看護師さん、ことあるごとにわたしを先生とよぶ。彼女は何を根拠にわたしを先生と認識してるのだろう?学校の先生?弁護士の先生?まさか医者が献血ってこともないか。
10分ほどで400ccの採血が終わり、待合室で15分ほど休憩。特に血が抜かれたから気分が悪くなることもなかった。
まだ時間があるのでららぽーとまで行こうとぶらぶら歩いてたら、周辺にハードオフやらセカストやらオートバックスやらがあって見ているうちにいい時間になった。ららぽーとまで行かずに引き返し、試験場の食堂で「名物カツカレー」790円を食べた。
写真撮影が済んで、ようやく免許証を受け取った。髭面で金髪の還暦前の男が写っている。ハロウィーンの仮装で染めた髪が残っていたのだ。看護師さんはこの風貌を見て、美容師の先生だろうと判断したんだな。当たらずとも遠からずか。