傷だらけの人生

傷だらけの人生

 古い奴だとお思いでしょうが、古い奴こそ新しいものを欲しがるもんでございます(^^;

 ジャズファンはおそらく8割がた古いもの好きだ。わたしもその例に漏れず古いデザインが好きだけれど、手に入れるなら他人の使い倒したアンティークや骨董品より、まっさらの新品がいい。レプリカもいいが、オリジナルデザインのデッドストック品が買えれば言うことなしだ。

 そもそも還暦前まで自動車の運転免許を取らなかったのは、欲しいと思えるクルマが売ってなかったからで、わたしの求めるクラシックな雰囲気のクルマが販売されないという自動車業界の傾向による。オートバイならレーサーレプリカ全盛だった1980年代であっても、ヤマハSR400やホンダGBクラブマンのようなクラシックなスタイルのものが売られていたのに。自動車の新型はなぜか未来志向のニューデザインばかりで、もっと丸目ヘッドライトでメッキバンパーのレトロカーを出してくれよと言いたくなる。

 現在マイカーの最有力候補として浮上してきたマツダロードスターには電動ハードトップと手動の幌タイプがあるが、買うならもちろんクラシックな幌一択である。幌のNDロードスターは、発売以来10年間基本的な外観は変わってない。エレガントで完成されたフォルムはクルマ好きでないわたしも唸ってしまう。丸目ライトでないのがちょっと残念だけど。

 そんなことをつらつら思いながら歩いていると、目の前をカッコいいヴィンテージ風のクルマが通り過ぎて行った。なんだあのクルマは?!ボディの輝きからして新車のように見える。さっそくググってみたら、あれは光岡自動車のビュートというモデルのようだ。おお、いいじゃないか、あれならロードスターのように背伸びしてキャラ変しなくてもそのままの自分でも似合いそうな雰囲気だ。

 いつも行くスーパー銭湯「和らかの湯」のすぐ近くに光岡自動車のショールームがあるじゃないか。さっそく次の休みに実物を見に行くことにした。

 ショールームには、トヨタヤリスをベース車とした”ビュートストーリー”ほか、ロードスターベースの”ロックスター”なんかもあって、なかなかの迫力だったが、如何せん漂ってくる改造車感は拭えず、初心者ドライバーのわたしに敷居を跨ぐ勇気はなかった(^^;

 乗ってもいないのに、ああでもないこうでもないと言ってたってはじまらない。サウナで汗を流し、和らか食堂でざるそばを頼む。そば茹で上がるを待つ間、スマホを手にとり、ついにロードスター試乗の予約を入れたのだった。

(つづく)

Jimmy Jazz