世界の一流品シリーズ[3] アレキサンダー・マックイーンの髑髏スカーフ
2008年、ルイ・ヴィトンの広告にローリング・ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズが登場した。舞台はホテルの一室、ベッドに置いたモノグラムのギターケース、傍らでセミアコースティックギターを弾くキース。ルイ・ヴィトンとはまったくイメージの異なるロック界のカリスマの起用は世間に大きなインパクトを与えた。
このポスターの両端にランプシェードが写っているが、ドクロのデザインされた薄いスカーフがそっと掛けられている。キースの私物であるか、小道具か定かでないが、キースらしいといえばキースらしいロックな演出だ。
今更キースの真似をしようなんて思わないが、このドクロが気になって調べてみると、どうやらアレキサンダー・マックイーンの品らしい。ブランド物なので値段もそれなりに高価であるが、このドクロスカーフはなかなかの名作のようで、中古や類似品も多く流通している。
ヴィトンは買えないがスカーフならと軽い気持ちで購入してみたら、これがカッコいい!ガイコツの顔が並んでいるだけの薄い絹のスカーフだが、襟元に巻くだけで実に品良くキマるのだ!
昨日、「顔の近くにキメの揃った高級素材があると顔映りが良くなる」と書いたが、これも同じく「絶大な」効果がある。
メンズファッションにおいて、デザインや柄物はなくていい、ユニクロで充分と思いかけたが、このドクロスカーフで「デザインすること」の凄さを思い知った。
例によって同じデザインの色違いや違う柄のスカーフを何枚も買う羽目になるのだが、いちばん使い勝手がいいのはやはり最初に買った黒地に白で染め抜いた髑髏スカーフで、そうそううまい話は転がってないのである(^^;