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8/19(月), 20(火), 21(水) 夏休みをいただきます

8/19(月), 20(火), 21(水) 夏休みをいただきます。よろしくお願い申し上げます。

色気のないひと

 前回、「品が無い人」というのは、「自分が払った対価以上の報酬を求める人」という話をしたが、利益を得るのに罪悪感を持ったり、若いのに妙に遠慮して欲がないのは、「品が無い」というよりつまんねえヤツだなぁと思われてしまう。つまんねえヤツとは、言い換えると「色気の無い人」ということだ。

 「色」というのは「物質」のこと、色気があるのはすなわち欲望があることである。奢ってやるというのにちょっとしか食べない部下より、モリモリ食べてくれるほうが見てて気持ちいいでしょう。「母さんはなんで俺が食べるのを見て笑うんだろう?」というCMがあるけど、我が子が健全な欲望を持って成長するのは嬉しいものである。

 「品が無い人」にはなりたくないし、枯れて「色気の無い人」というのもつまらない。実は「品性」と「色気」はトレードオフの関係にあって、ちょうどいい配分は若さや各人のキャラクターにより異なる。若者は色気があって当然だし、老人は品格備わって然るべし。

 あんまり欲望まる出しの老人は品が無いというより気持ち悪いけれど、何も欲しいものがなく、生きてるか死んでるか分からないような人は、恋のひとつもしてみたらどうだいと言いたくなる。今どき「たばこ屋の看板娘」なんていないけど、コンビニのお姉さんでも、病院の看護師さんでも、異性の目を意識することは大切だと思う。

 尤も、いちばんの問題は、「品が無い人」も「色気が無い人」も、こまめに散髪に行かないことなのだが。

品のないひと

 品が無い人とは思われたくないものだな、と思う。いや、若いうちはいいんですよ。若い人や子供で品が無いのは、経験が浅いからある意味しかたない。でも、若い自分に品がないことを、恥ずかしいと思わないようではいけない。開き直ってないで、品性を身につけるよう精進しなくてはいけない。尤も、いい歳した老人で品が無いのは目も当てられない。

 では、「品が無い」というのはどういうことかというと、「自分が払った対価以上の報酬を求める性質」と言っていいだろう。ビジネスにおいては、原価に利益を上乗せしないと成り立たない部分もあるけれど、やたらふっかけたり、逆に値切ったりというのは、違法でないもののその「がめつさ」に品が無いな〜と思っちゃうのである。

 あるコンサートに行ったとする。当然入場チケット料は払うけど、ステージからミュージシャンがタオルとかギターのピックとか投げてくれないかなぁ〜なんて思ったことあるよね?あるいは野球観戦ならホームランボール持って帰りたいとか。あわよくば控え室に訪ねて行って、握手してサインしてもらい、一緒に写真撮りたいとか(^^;

 そこまでいかなくても、ダイアナ・クラールのコンサート行ったぞ!と会場前で写真撮ってSNSに上げたり、コンサートの感想をブログにアップしてみたり、まあほぼすべてわたしがやってきたことばかり。書いていて顔が真っ赤になるけれど、チケット代金分しっかりコンサート楽しんだら、元は取れたのだからそれでよしとするのが品のある大人の態度ではないか。自分だけ他の客よりちょっとだけ得しようなんて品の無いことは考えないように!

 しかしながら、同じコンサートに行った知人が、演者たちと一緒に写真に写ってるのを見ると、本当はうらやましくってしょうがない( ̄▽ ̄;

GWも通常通り営業します

 ゴールデンウィークも定休日の5/6月曜以外は通常どおり営業します。予約状況はWEB先行予約ページでご確認ください。

僕はセンチになったよ

 春なのにお別れが多くて感傷的になってしまう。

 まず北陸新幹線開通に伴い、サンダーバードの運行が終了してしまった。我が家では、家族旅行といったら北陸で、10回以上サンダーバードを利用していたので、まことに残念でならない。クルマで行く人にはどうってことないだろうが、大阪から芦原温泉、加賀温泉郷に行くのがすごく不便になってしまって悲しい。

 次に、来年10月をもって、50cc原付バイクの国内での販売が終了してしまうこと。今から50ccバイクを買うことはないと思うが、かつて原付免許の試験に3回も落ちているわたしとしてはまことに残念でならない。

 そして、この三月いっぱいで尼崎のスーパー銭湯”極楽湯”が20年の歴史に幕をおろす。ここも20年前ジョギング始めてからよく通った思い出いっぱいの銭湯で、しばらく足が遠のいていたのが、昨年の健康診断で引っかかってから月一のペースで4キロ弱の距離をまた通い出した。閉店の知らせを聞いてからは名残惜しくて毎週行ってる。次の月曜でついに最後となりそう。

 銭湯に付き物の森永瓶入り牛乳も今月いっぱいで生産終了となるらしい。無論コーヒー牛乳もだ。風呂上がりに牛乳飲む習慣はないけれど、最後の極楽湯で飲んでみようかしらん。※極楽湯尼崎店の瓶牛乳は明治乳業でした

その荷物、預かります!

 JimmyJazzでは施術の際に、お客様の着ている上着や荷物をお預かりしておく決まりとなっているのだが、ときどき「ここでいいよ」と客待ちの椅子などにぽんと置いてしまう方がいらっしゃるのだ。

 そのお客様には、「預かってもらうほどの貴重なものではない」というご謙遜が見えるのだが、いやいや、あなたがよくてもわたしが困る、のである(^^;

 理由としては、

「椅子を占有されたら、あとから来た他のお客様が座れない」し、「店内が散らかる」すなわち「内外どちらから見てもダサく見える」。

 他に客は居ないんだし、別にいいじゃん!という見方もあるが、今居なくても後から来る場合もあるし、次回混んでる時にそれをやられると、それを見た他のお客様も真似をして、どんどん散らかってムードもへったくれもない店になってしまう。

 それに「サウンドが悪くなる(こともある)」から、荷物を預けてくれないのはひじょうに頭の痛い問題で、悪気がないから尚更困ってしまう。

 大昔に当店を設計した店舗デザイナーに、お客様が荷物を預けてくれないことを嘆いたら、「それはウチに来たら荷物を預けるのが当たり前だと客を教育しなくてはいけない」と言われ、なるほどなあと思ったものだ。

 しかし、一度失敗したことがあって、ある方が例によって(?)バッグを椅子に置いたままにしていたものだから、預かろうと持ち上げたら中のタブレットが落下してしまったのだ。

 お客様には許していただいたが、冷や汗をかいた事件であった。それ以来、あまり強くは言えないのだけれども。。。

 たかが預かる預からないの問題で、色々あるので、みなさん散髪のときは荷物と上着は預かってもらってください( ̄▽ ̄;

ジャズとはコール&レスポンスである

 年内は12月31日(日)正午まで、新年は1月5日(金)より営業します。2023年もご愛顧ありがとうございました。心より感謝申し上げます。

 先日、神戸のジャズコンサートに行ってきた。演目がマイルス・デイヴィスの『クールの誕生』からというのでちょっと興味をそそられたのだ。

 演奏は素晴らしく楽しめたが、一緒に聴いていたいつものダンス仲間たちは皆退屈そうだった。毎日ジャズで踊ってるからといって、どんなジャズでも理解できるわけではないようだ(^^;

 さて、「ジャズって何なの?」という問いかけに、「ジャズとはコール&レスポンスである」と答えてみたい。

「こんなの知ってる?」という問いかけに「知ってる知ってる!これこれ」と返すと「おっ?知ってるねえ」とコミュニケーションが生まれる。

「カーボンダイヤトニック知ってる?」と聞いて、「あったねえレゾナンスチップ!」とか返されたら、初対面でもなんだか旧知の友のように嬉しくなってしまうのとおんなじだ( ̄▽ ̄;

 「ジャズは即興」とはいえ、ちゃんと元ネタがあって、瞬時にその組み合わせで体裁を調えるという意味での即興なのである。

 元となるフレーズの断片はちゃんと出来上がっていてそれをパズルのピースのように当てはめる、ちょうどTVゲームの「テトリス」によく似てる。

  例えばよく出てくるのがコールマン・ホーキンスの書いた「Boff Boff」という曲、このメロディを誰かが奏でたら、トントンと合いの手を入れる。これはもう決まり事であって、トントンと返せないジャズマンはイモ扱いされる。「かわいいベイビー♪」ときたら「ハイハイ」と返すみたいなものなんだ。お分かりかw

ジャズの真髄に迫る

 11月8日はJimmyJazz創業35周年。長年ご愛顧いただきありがとうございます。

 新聞に「JAZZの聴ける理容室、来年25周年」と書かれてからもう10年以上経つのだから恐ろしいものである。

 35年もジャズばっかりかけてるのだから、ジャズの造詣が深いかというとそんなことはない。ジャズを演奏するミュージシャンが理解してるのは当然だから除外するにしても、わたしなんかよりよっぽど深いところでジャズを理解してるなぁと思う人がたくさんいらっしゃる。

 ひとつにいい音でジャズを聴いている人たち。しっかり音が聞こえるのだから理解が深まるのは当然である。これについては30年以上オーディオでいい音を追求して、ようやく「音が悪いからジャズをわかってない」とは言われないだろうと思えるところまでは来たつもりである(^^;

 もうひとつには、俗にリンディーホップと呼ばれるジャズで踊るダンサーたち。これは意外な盲点であった。オーディオマニアが痺れる音色やハーモニーを楽しむのに対し、ダンサーはリズムの捉え方に秀でている。

 4分の4拍子、フォービートのリズムを6カウントと呼ばれる6つで区切って、少しずつずらしていくやり方や、シンコペーションなど、普通にジャズ聞いてるだけなら気付かないであろうリズムの捉え方をするのだ、それも20代くらいのダンサーが!

 ジャズ愛好家の人も読んでくれてると思うが、「シュバドゥビドゥ」とか言いながらジャズ聴いたりします??普通せんでしょう?( ̄▽ ̄;

 このリズムのとり方にジャズの真髄へ近づく道があると感じて、リンディーホップの門を叩いたのが5年前、年甲斐もなくドタバタと恥を晒しながら、ますますジャズの奥深さに感銘を受けている。

 いつかフレッド・アステアのように華麗に踊ってやるからな!!w

10/16(月)~17(火)連休します

10/16~17の二日間お休みをいただきます。

ジャズ一筋35年

 20歳の時にリベラルでなければ情熱が足りない。40歳になっても保守主義者でなければ知能が足りない。

「If you are not a liberal at 20, you have no heart. If you are not a conservative at 40, you have no brain.」

 かのウインストン・チャーチルはこんな名言を残したそうだ。たしかに若い頃と年齢を重ねてからとでは、自分の立ち位置や姿勢を変えなくてはいけないのだと、この頃身に沁みて思う。

 翻って約35年前のわたしは、流行に流され風化していくのを嫌って、「いつまでも古くならない店を作りたい」とJimmyJazzのコンセプトを編み出した。といっても「ジャズはもともとが古い音楽だから、古くなりようがないだろう」と1988年当時に安直に考えてできたものだった。

 それからというもの、ジャズ一筋35年!というと聞こえが良いが、店のほうは何も変わらず、店主は右往左往して迷走を繰り返し、いつの間にか35年も過ぎていたというのが本当のところである(^^;

「頑固一徹、初心を貫く」のも立派なことだと思うが、貫くのはせいぜい20年程度にしたほうがいいんじゃないの、と思う。そうでなければ、ちょっとカッコ悪い。

 わたし自身の自己イメージは、今でも「へなちょこで頼りない半人前の兄ちゃん」なのだが、側から見れば35年もやってるおっさんが何言うとんねん!しっかり責任持って仕事せんかい!ということだ。

 ピーターパンみたく青年のままでいたくても、世間はそうは見てくれない。35年の大ベテランならベテランらしく振る舞わなくては無責任で信用ならない奴と見做される。

 だからといって今さらコンセプトを変更する情熱もなく、知能の足りないわたしは保守的に生き延びるのみである。

 ちなみに冒頭の名言はチャーチルの言葉でないという説もある( ̄▽ ̄;

8/21~23まで夏休みです

8/21~23まで夏休みをいただきます。

世界の一流品シリーズ[14] ハミルトンの腕時計カーキフィールド

 ジャズな男がつけるべき腕時計は、やはりクラシックでエレガントなものがよい。古くからのアメリカのブランドだとハミルトン。有名なのはアトミックデザインの三角ケースがカッコいいベンチュラだ。かのエルヴィス・プレスリーも愛用したというが、どちらかといえばジャズというよりロックな印象。

 ハミルトンにはその名もずばりジャズマスターという、ジミージャズマスターがつけるのにぴったりなネーミングのモデルもある。でもジミージャズマスターはこのジャズマスターのデザインがイマイチ好みでない(^^;

 ジミージャズマスターの好きなファッションは、’50年代より’40年代のアメリカ、終戦時の1945年に軸を置いている。ちょうど終戦時のニューヨークを舞台に始まる映画「ニューヨーク・ニューヨーク」、ロバート・デ・ニーロ扮するサックス奏者ジミー・ドイルはアロハシャツにコンビのジャズシューズ、腕時計はというと、どうやら軍で支給されたミリタリーウォッチのようだ。

 ハミルトン社は第二次世界大戦の米軍に納入してたモデルがカーキフィールドで、当時のものにはハミルトンの文字はなく、手巻きでキラキラ光らぬようケースも艶消し、擦れて音のしないカーキ色NATOバンドの仕様だった。

 現行のハミルトンカーキフィールドは、クォーツ、手巻き、自動巻きがあり、ケースサイズも38mmと42mmがある。

 ジャズマスターが選んだカーキ…ややこしい、わたしが選んだカーキフィールドは38mmの自動巻きにステンレスのバンドだが、クリスタルガラスの完成されたデザインで、服装により革バンドに換装すればどこへ行っても恥ずかしくない。そしてなにより安い!( ̄▽ ̄;

 余計な装飾がないぶん、上位モデルのジャズマスターよりもずっと高級感があるように思うのだが。

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はじめての健康診断

 思うところあって、先月、生まれてはじめて健康診断というやつを受診してみたらほら案の定だ。けっこうヤバめな数値が出た。

 昨年同級生が脳梗塞で倒れたときいて、我々もそんな歳になったのかとショックを受けたが、他人事ではない、いつ自分がそうなってもおかしくない状態だったのだ。

 お医者さまからは、「本来すぐに薬を処方するレベルであるが、初回ということもあるので、1ヶ月半様子をみて再検査。その間アイスクリーム禁止、一日三食以外の間食禁止」のお達しが出た。

 これはたいへんなことになった!お酒はなくても我慢できるが、好物のスーパーカップを食べられないなんて!!( ̄▽ ̄;

 と、しばしブルーになってみたが、たいしてうまくもないものを惰性で口に入れてデブデブとふやけているより、これぞ好機と捉えて体質改善してみようじゃないか。

 運動不足解消にスポーツジムはどうだろう。そうだ、20年ぶりにジョギングを再開するか。あの頃は音楽を聴くにもiPod nanoしかなくて、あり合わせの服にあり合わせのリュック、プリントアウトした地図を片手に走っていたが、今ならスマホでジョギング用プレイリストを聴きつつ音声ナビで走れるし、カロリー消費や歩数に走行距離も勝手に計ってくれる。おまけにイヤホンはワイヤレスだ。

 走ってもバタつかないデイバックやウエアなども20年前とは比べられないほど安価で便利なものがいっぱいある。シューズはどうだ?ウエアもカッコいいやつがいいな、などと調べているうちにどんどん元気になっていく自分に気づく。つまり元気が出ないのは身体が悪いのではなく、することがなくてヒマを持て余してただけなのだ(^^;

リッピング音源の謎

 ずっと不思議に思ってることがある。

 いつものようにディスクユニオンでCDをドッチャリ買ってきて、すべてのリッピングを終えると、耳に馴染ませるためだいたい20回を目安にヘビーローテーションで再生する。

 休日を除けば、一日一回かけても20回聴くには1ヶ月くらいかかる計算だが、正直この間、聴いててもあまり楽しくない。内容が頭に入ってこないというか、聴いているようで聴いてないというか。

 それで半年くらい寝かせておいて久しぶりにかけてみたら、おおっ!?とのけぞったりのけぞらなかったり(^^;

 わたしにとって内容が良いのと音が良いのは同義であるが、ハードディスクの中で音源ファイルが音の良い場所にズズズイッと移動してるんじゃないかと思うような新鮮さ。もちろん機器を入れ替えたりしなくてもだ。

 本来、音楽は聴いた瞬間に理解できないと意味がない。ところが我々は何度でも再生できる機械を手にしたため、耳馴染みのない音楽を繰り返し聴いて学習することが可能となった。

 それにしたって、20回聴いてもわからないのが半年寝かせてわかるというのはなんかおかしくないか?(^^;

 思えばCDをそのままかけていた時代はもうちょっと早く良さを発見してたような気がするし、レコード時代は2〜3回も聴けばすっかり理解できたようも気がする。

 生演奏は即座に理解しないといけないから必死で聴くし、Youtubeとかちょっとパソコン内蔵スピーカーで聴くだけでもわりとすんなり理解できる。

 要するにいつでも聴けると思うから根性入れて聴いてないだけなのか?

 半年ぶりにかけた音源でのけぞってるわたしの隣のお客は初めて聴いてのけぞるのかのけぞらないのか、これは永遠の謎である( ̄▽ ̄;

マネキンのジミー君

「Tシャツを売りたいがためにマネキンを買ったんですか?!」

 現在、二本のJBLスピーカーの前を遮るようにJimmyJazzオリジナルTシャツを着せた色黒マネキンのジミー君が設置されている。

 Tシャツを売りたい…というよりもマネキンを置きたいからTシャツを売ってると言うほうが正しい。わたしはそういう奴なのだ(^^;

 こんな邪魔な所にマネキンがあったらさぞかし音に悪かろうと思いきや、迂回するように音の道ができてすこぶる調子がよろしい。

 パラゴンやハーツフィールド、4343の音響レンズといい、JBLのスピーカーは古来より、音波を一旦遮蔽物にぶつけて、その反射音をリスナーに届ける方式を得意としてきた。したがってエベレストの音をジミー君にぶつけてもいいのだ( ̄▽ ̄;

俺たちのインターネット

 わたしがインターネットの世界を知った1998年ごろは、まだグーグルも無かった。gooやYahoo!なんかの検索エンジンで「JBL」と検索してもバスケットボール日本リーグの記事ばかりが出てきて、オーディオのことなんかまるでヒットしなかったものだ。

 JimmyJazzのホームページを作ったのが2000年ごろで、PC用スピーカーのことを好き勝手に書いてたら、物好きなオーディオマニアがわらわらと集まってきて、専門用語が飛び交い、散髪屋なのにオーディオサイトみたいな体裁になっていった。

 あの当時は、「インターネットの怪しげな情報を使えば、安価な機材でもハイエンドオーディオに迫ることができる」といった、インチキくさいワクワク感があって楽しかった。

 今のようにタブレットもスマホも普及してなかったから、ネットに繋がるにはパソコンは必須。それを使いこなせる人だけが発信/閲覧できる特別なコンテンツ。まさに「知る人ぞ知る」というやつ。

 そう、2ちゃんねるに代表されるあの頃のネットユーザーには「俺たちのインターネット」の気風があった。

 それがいつの間にか、誰もがスマホを持ち、抵抗感なくSNSで顔や実名を晒し、ネットを利用するのが当たり前になると、「俺たちのインターネット」は消滅した。

 これからはネットに載ってない情報こそ重要で、「知る人ぞ知る」のは、自らの足を使って得た貴重な体験というふうに変わっていくだろう。

 当店も「行ってみたらスゴかった!」と言われるよう舵を切って行こうと思う。

世界の一流品シリーズ[13] マッキントッシュフィロソフィーのレインブーツ

 アンプの話ではない。

 雨の日の外出は憂鬱なものだが、ちょっといいゴム長があったら、ピッチピッチチャプチャプランランラン🎶とまでいかなくとも、一日中濡れた靴下で不快な思いをせずに済む。

 英マッキントッシュフィロソフィーのレインブーツはパッと見ゴム長だとバレにくいしフォルムがとてもいい。

 サイドゴアブーツは、ビートルズや坂本龍馬やリー・モーガンも履いていて、シンプル&クラシックなデザインだ。じつは以前にもノーブランドでサイドゴア型のゴム長を使っていてこのマッキントッシュのは二代目。先代は数千円ですぐに型崩れしたので二代目はちょっとだけ奮発した。内張りが柔らかくてクッション良好。

 マッキントッシュは短靴タイプのも作っているが、雨の侵入を考えるとこのサイドゴア型、脱着も容易であるから、職場に別の靴を用意しておいて、通勤にのみ使うのもあり。黒や紺の綿パンに合わせれば帰る頃にはほとんど乾いている。

 ちなみに先ほどのお客様は豪雨のなか素足にサンダル。濡れるのを覚悟で帰って行かれた。その手もあるが、「足元の悪い中」なんだか申し訳ない。(^^;

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世界の一流品シリーズ[12] エッティンガーのコートウォレット

 今やキャッシュレス時代で、現金を持ってこないお客様も増えてきた。QRコードで決済できるPAYPAY払いのみ導入したが、オーディオ機器に近接する電源に余計な通信機器を突っ込みたくないので、 JimmyJazzは未だカード払いに対応していない。

 調髪代金お支払いの際に、どうしても目に入ってしまうのが財布である。札でパンパンになった高級ブランド財布やこだわりの詰まったハンドメイド革財布、粋なシルバーのマネークリップやマジックテープ式のベリベリ財布など、人それぞれ個性が財布に現れる。

 なかには給料袋や銀行の封筒から直接出す人、紙幣と小銭一緒にビニール袋に入れてる人、裸のままの紙幣をポケットから出す人もたまにいらっしゃる。

 わたし自身がちゃんとした財布を持つようになったのがここ数年くらいのことなので、人様の財布をとやかく言える立場ではないが、当店ではお釣りの札はピンピンの新券を渡すことに決めている。ビニール族や裸族の方に新券を渡すのは躊躇してしまうこともあるが(^^;

 オーディオマニアでない人に「デジタルデータが変わらないのに音が良くなったりするわけがない」という人がいるが、それは「新券とボロボロの札はどちらも価値が変わらない」と言うのと同じで、実際には受け取って気持ち良かったりそうでもなかったりする。お分かりか。

 さて、”張る財布”と縁起をかついでこの春購入したのが英国王室御用達エッティンガーのごく薄〜い長財布。札とカード専用で小銭入れはない。

 スーツの内ポケットに入れて嵩張らない、その名も”COAT WALLET”。ブライドルレザーの質感は、新品のときは「本当に革?」と言いたくなるほど素っ気ないが、使い込むうちにだんだん光沢を増してくる。

 財布を鞄から取り出すのではなく、ジャケットの内ポケットからスッと出して、ピンピンの新券を一枚差し出す。この一連の所作がなんともスマートかつダンディー、分厚い財布では味わえないのである。

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伝説のジミー

 年配者たるもの自己顕示の欲は捨てて、大いに若い人を褒めるべきなのだが、歳を取るにつれ、他人から褒められることが少なくなるものだから、知らず知らず自慢話が多くなる。

 褒められたいだけの寂しい年寄りにならぬよう気を遣いつつも、先日かなり驚いたことがあったので書き留めておこう。

 久しぶりに神戸でスイングダンスのイベントがあったのだが、仕事のため少し遅れて会場に着いた。懐かしい面々がダンスするなか歩いていくと、皆がこちらのほうを向いて拍手をする。誰か有名人でも来たのかなとキョロキョロしてたら、一人の女性から「あなたのことよ!」と言われた。

 はあ?

 わたしはそのコミュニティ内でダンスが上手いわけではないし、特に何かの功労者ってわけでもないのだ。

 さらに初対面の若い女性から、

「あなたが伝説のジャズの聴ける理容室のジミーさんですね!」

 そう言われて呆気にとられた。これは何かのドッキリか!?( ̄▽ ̄;

 本来ならここで堂々として

「われは、それなり」

とでも言えばカッコいいのだろうが、全く自信も実績も自覚もないものだからオロオロするばかりである。

 そりゃいつかは「伝説」とか「重鎮」とか呼ばれるようになればいいなという憧れはあるけど、まだまだ時期尚早の修行不足でご覧のとおりのへナチョコなのだから、そんなふうに言われても戸惑うばかり。

 もしかしたらすでに化石みたいに思われてるのか、ジジイと見られているのか、なんか知らんが(^^;

 でもいつの日か、名実ともに”伝説のJimmyJazz”と呼ばれる日が来るといいな。(くどいようだがまだ自慢話ではない)

当店でできないこと、たくさんあります

パンチパーマ(濡れパン)

アイパー

アフロパーマ

ドレッドヘア

デジタルパーマ

ソバージュ

ツイストパーマ

スパイラルパーマ

縮毛矯正(ストレートパーマ)

コーンロウ(編み込み)

ダブルカラー

赤、白、青、紫、緑など明るい色のカラー

アッシュカラー

ブリーチ

メッシュ

ウィービング

レディースメニュー全般

 以上ぜーんぶできません(もしかしたら他にも)。こうしてみるとJimmyJazzってなーんもできへん店みたいですね(^^;

 キャバクラでモテるようなチャラい髪型は無理でも、調髪とシェービングだけであなたを男前にする術、アイデアは色々とございます(そしてできればポマードを少々)。

 当店で調髪して大事な商談がうまくいったり、彼女ができたり、就職活動や、面談などで相手に好印象を持ってもらうこと。ほんの数パーセントでもお役に立てたなら、これほど嬉しいことはありません。