カッコいいはカッコわるい
近年とんと聞かれなくなったが、「シブいな」というのが大阪の下町の少年たちによる最上級の褒め言葉だった。「シブい」とはこれすなわち、当人がカッコつけているわけでもないのに周りからカッコいいと称賛される様をあらわす。内側から漏れ出ずる「いぶし銀」の輝きを指しているのだ。
カッコいいと思われたいのが見え見えでカッコつけてる者は、「ええカッコしい」と呼ばれ、「イキったヤツ」と蔑まれる。「ロードスターなんか乗っちゃって、じつはカッコいいと思われたいだけなんだろ?」う〜ん図星である。
MAZDAロードスターは2シーターのオープンカー、日本を代表するライトウエイトスポーツカーのことであるが、これが本当に自然でカッコよく見えればいいのだけれど、シブい雰囲気はロードスター買ったらといって一朝一夕に得られるものではない。
じつは当店の顧客でロードスター乗りの人が二人いらっしゃるのだが、なぜか二人ともオーディオが好きで、なるほどロードスターが似合いそうだと膝を打つシブい雰囲気がある。
一人はHさん。数年前に当店オリジナルのベースボールキャップを販売したことがあって「オープンカーに乗ってるから」と購入されたことでロードスターに乗ってることが判明した。聞けばロードスターばかり何台も乗り継いでいるというヘビーユーザーだ。
もう一人はNさん。わたしが免許を取ったと知って、強くロードスターをオススメしてきた。氏はわたしがこれも数年前に一眼カメラを買ったときもカールツァイスのレンズを強くオススメしてきた。レンズ沼には嵌まらなかったが、今度はロードスター沼に嵌めようという魂胆か??
ええカッコしいのわたしも、ずっと乗ってればそれなりにサマになってくるのだろうか。もしロードスターを買うにしても、それまでにもう少し現実の自分と擦り合わせていく必要がありそうだ。
それにしても、教習所に通ってることを言うのも恥ずかしかったが、ロードスターが欲しいと言うのもかな~り恥ずかしい。クルマに乗りたいだけなのに、なんでこんなにコソコソしないといけないんだろうか(^^; (つづく)