世界の一流品シリーズ[11] ルイスレザーのライダースジャケット

世界の一流品シリーズ[11] ルイスレザーのライダースジャケット

 年が明け、陽の光が強さを増すにつれ、長い丈のコートを着てると物々しく大げさで、なんだか馬鹿らしく思えてくる。2月のちょうど今ごろが一年でもっとも寒いというのに。

 数年前にバーバーバトル決勝を観に原宿を通ったら、ルイスレザーのお店が出来ていた。日本にも正規直営店ができたのかと思いながら、その時は前を通っただけだった。

 ルイスレザーの革ジャン、いいかもしれない。

 大阪にも直営店があるらしいので早速行ってみた。ルイスレザーの代表モデルであるライトニングを試着するが、西洋人体型の人が前傾姿勢でバイクに乗るように作られているため、袖丈がかなり長い。

 バカボンのパパより一回り以上年上なのに、袖が長すぎのタリラリラ~ンではサマにならない。

 店員さんには袖丈や着丈をオーダーして注文した方がいいですよととアドバイスされたが、イギリスで作っているため納期が約3ヶ月かかるらしい。3ヶ月も待ってたら初夏になってしまうので、一旦諦めて帰ってきたが、どうしても気になって1ヶ月後に再来訪、袖丈着丈をきっちり計測してオーダーした。だって、注文しないといつまで経っても手に入らないんだから(^^;

 結局夏の終わり頃にオーダーメイドのライトニングが送られてきた。当たり前だがサイズはぴったり、似合うかどうかは別にして。

 しかしこのシステムの怖いところは、オーダー時点で決済終了しているため、あれほど清水の舞台からダイブする気持ちで購入したのに、商品を受け取る頃にはその痛みをすっかり忘れてしまってるということ。

 オーダーしてから到着を待つ間に、他のモデルもいいな、今度はサイクロンにしようかななどと妄想が膨らんでいくのだ。

 やっと涼しくなり、オーダーしたライトニングが着れるようになったと思ったら、またルイスレザーOSAKAに行ってオーダーしてしまった。頼んだサイクロンの納期は伸びていて約半年だという。

 そしてまたしても暑くて着れない時期にサイクロンが到着。こっちのほうがライトニングより装飾が控えめでスッキリ着やすい印象である。

 ルイスレザーの何が良いって、さすがテーラー文化の英国製であるから、肩の線が刺身の角のようにキリッと立っている。ジッパーのボールチェーンも貴婦人のイヤリングのように揺れて可愛らしい。

 わたしが二十代の頃はショットの革ジャンばかり着ていた。アメリカ製のショットは若者が着るにはいいけれど、初老のわたしがいま着るとかなり野暮ったい。ワイルド気取りの年寄りは見苦しいが、同じライダースでもルイスのはシュッとしている。

 そういうわけで、現在一年待ちとなったルイスレザー3着目の秋の到着を待っているところ。もうこれで絶対終わりにするぞ!( ̄▽ ̄;

Jimmy Jazz