世界の一流品シリーズ[7] ラルフローレンのウールコート

世界の一流品シリーズ[7] ラルフローレンのウールコート

 童話や昔話には、時折「立派な身なりの紳士」が登場するが、その紳士はおそらく上質なウールの外套を着ていたに違いない。

 以前、カシミヤのロングコートを着てデパートに行ったら、女店員さんが上得意客のごとく丁寧に接客してくれた話を書いたことがあったけれど、ラルフローレンにかぎらずとも、良いコートを着ているとその効果たるや絶大なのである(^^;

 ゴム引きトレンチコートやコットンのステンカラーコートも悪くはないが、「立派な身なりの紳士」感は後退する。あくまでも上質ウールのしっとりした素材感が重要なのだ。

 わたしは12月になるとラルフローレンのウールコート4着を着回している。色は黒が2着、チャコール、ネイビーで、ダブルだったりベルトがあったりとディティールは違うがオーソドックスな形で、どれも同じに見えなくもない。

 膝下まであるロングコートは、いささか大袈裟な気もするけれど、全身をすっぽり覆ってしまうから中に何を着ても見えないし、クリスマスや年末大売り出し(古い)で賑わう街によく似合う。

 ステッキやシルクハットやお迎えのリムジンがなくとも、お気に入りのウールコートがあれば「立派な身なりの紳士」に見えるのである。

 おっと!髪がボサボサではせっかくの紳士が台無しなので、月に一度の散髪もお忘れなく。

Jimmy Jazz