世界の一流品シリーズ[5] フォックス・アンブレラ

世界の一流品シリーズ[5] フォックス・アンブレラ

 不景気でモノが売れなくなると、我々商売人はつい「お客様はお金を使いたくない」ものだと考えてしまいがちだが、じつはそうではない。

 自分に置き換えて考えば答えは明白だ。景気がどうあろうと「お客はお金を使ってより大きな満足を得たい」と思っているものだ。

 「喜びや満足が得られると確信できるモノ」なら買いたいが、「買ってもさほど嬉しくないが、しかたないので買うモノ」には、なるべくお金をまわしたくないだけ。

 したがって、モノを売る側は変に値段を下げるのでなく、「余分にお金を払ってでもより大きな満足感を得られる商品」を用意しているかどうかが売れるかどうかのポイントとなる。理容店は「伸びたから仕方なく散髪に行く」のでなく「楽しみで散髪に行く」よう趣向を凝らさなくてはいけない。

 さてさて、本日は英国フォックスアンブレラのご紹介。いつもJimmyJazz入口横の帽子掛け(兼傘立て)に立ててあるアニマルヘッドのコウモリ傘、そう、あれのことだ。

 ニッケルメッキの持ち手が殺し屋の杖みたいでカッコいいが、英国産の高級品にしては動物の造形があまい。もう2〜3万高くてもいいから海洋堂並みの精巧さを出してくれたらいいのに。

 もう一本、ワンギーと呼ばれる竹を曲げたハンドルのアンブレラも持っていて、黒地のアニマルヘッドに対してこちらはグレーの布にした。雨粒が幌に当たるポツポツという音が心地良い。

 映画「キングスマン」に登場した他のデザインの傘も欲しいのだが、意外なほどこれらの傘の出番が少ないので躊躇している。

 ひと目見て高級傘と判るので、鍵も付いてないコンビニの傘立てや、行き慣れない場所に放置しておくと盗られる心配がある。しかも使った後で広げて乾かす手間があるから、つい安物のビニール傘を手に取ってしまう。

 さらにコロナ禍が追い討ちをかけ、一年くらい放置してたら黒いほうの巻いてあるゴムバンドが伸びて若干緩くなってしまった(^^;

 グレーのほうはまだ大丈夫だが、どちらも並行輸入品なので正規販売店での修理交換はできなさそう。町のリペアショップに持ち込むなり、自分で長さを切って縮めるなりすればなんとかなりそうだが、通勤距離500メートルのMasterだから本当に傘の出番が少ないのである(^^;

https://amzn.to/3GWVDSD

Jimmy Jazz