シンガーズ・スリー(vo) 『フォリオール #2』

シンガーズ・スリー(vo) 『フォリオール #2』

 これは[4]が入ってるから、てっきりクァルテート・エン・シーのようなブラジル系女性コーラスかと思ったら、『イン・ア・サイレントウェイ』を思わせる先鋭的エレクトリックジャズなのでビックリ。どちらかというとコーラスは添え物で、インストゥルメンタルがゴリゴリやりたい放題。しかしもっとビックリしたのが、その録音のよさだ。キングレコードの倉庫には、こんな優秀録音のマスターテープがゴロゴロしてると思うと、もう鳥肌ものである。そういえばブルーノート盤もキングに版権があった頃のはとても音が良い。何か秘密があるのだろうか。 ★★★★

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 キース・ジャレット(p) 『The Carnegie Hall Concert』

キース・ジャレット(p) 『The Carnegie Hall Concert』

 たった一台のピアノで殿堂カーネギー・ホールを熱狂させたキースのソロコンサート。ハードルの高さは、同じホールでも厚生年金ホールとはわけがちがう。「Part 1」から「Part 10」までは、おそらく得意の即興だろうが、『ケルン・コンサート』のように一曲のなかで曲想が展開するのではなく、一曲ごとに異なるモチーフで完結させている。前衛的な[1]で始まり、低音弦が厳かな[2]、湖面のような美しさをたたえた[3]と進むにつれ、聴衆はキースの世界へ引きずり込まれていく。Disc2の[6]以降はアンコールのようで、ヤンヤヤンヤのものすごいアプローズ。待ってましたの[8]にブルースの[9]と、聴けば聴くほど好きになる。 ★★★★

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 マイルス・デイヴィス(tp,key) 『We Want Miles』
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マイルス・デイヴィス(tp,key) 『We Want Miles』

 6年の ブランクを経て、聴衆の前に姿を現した帝王マイルスのライブ([3][5][6])を収録。休眠直前の『アガルタ』『パンゲア』とのヘヴィーな地続き感が残っているものの、テーマメロディをもつ輪郭のはっきりしたものへとスタイルが変化している。マイルスのラッパは快調。[1]などまるで囃子唄ではないか。みっちゃんみちみちのみっちゃんがジャンピエールで、マイルス少年を中心とした悪ガキがいじめる画を想像する。[6]の6分30秒あたりで不死鳥の雛が孵化するようなビル・エヴァンスのテナーにクラクラ。ぜひとも大音量でどうぞ! ★★★★★

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 ナントカと梳鋏は使いよう

 よく、「たくさんすいてください」という注文がある。そうかと思えば、逆に「絶対にすき鋏は使わないで」という人もいる。
 お客が髪型の注文をするのは当然の権利だが、使用する道具まで指定されるのは、正直なところ、技術者にとってあまり気分のいいものではない。それでも、喧嘩してまで意地を通すほどのことでもないから、使うなと言うなら使わないで、別の方法を考える。

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