ビリー・ホリデイ(vo) 『Lady In Satin』

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ビリー・ホリデイ(vo) 『Lady In Satin』

  ビリー・ホリデイといえば、二言目には麻薬と売春が語られ、まるでそれがジャズの真髄のように言われるのが気に食わない。おまけにこの悪声だから、同情混じりに素晴らしいなんて言われると、ますます面白くない。わたしは彼女の熱烈なファンじゃないけれど、不幸な境遇や人種差別は抜きにして、純粋に音楽として良いか悪いか、好きか嫌いかを言ってもらいたい。まったく失礼な話である。レイ・エリス編曲・指揮のストリングスオーケストラを配したバラード集。自然体で唄うのが身の上のビリーにしては不慣れな曲が多かったようで、唄い込んでいく過程が[15]にドキュメントとして残されている。輸入盤あり ★★★★

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 マイルス・デイヴィス(tp) 『Dig』
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マイルス・デイヴィス(tp) 『Dig』

 ジャズのLP時代はこの作品から始まる。レコーディングでは大急ぎでソロを終わらせ、3分以内に収めていたのが、ライブでやってるような長時間のソロが可能になったのだ。マイルスも意欲満々で、上品で美しいトーンのアドリブを聴かせる。ジャケットにはソニー・ロリンズの文字が大きく踊るも、リードの調子があまり良くない様子。一方ジャッキー・マクリーンは本作が初レコーディング。しかも彼のアイドル、チャーリー・パーカーがスタジオに見に来ており、緊張しまくったそうだが、その割に演奏はなかなか良い。 ★★★★

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 モーリス(vo) 『I've Never Been in Love Before』
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モーリス(vo) 『I've Never Been in Love Before』

 チェット・ベイカーの声を気持ち悪いという人が居るけど、わたしは全然平気である。ナット・キング・コールやジョニー・ハートマンだって、フェロモンは感じるけど気持ち悪くはない。しかしこの人、モーリスさんはちょっと苦手である。顔は怖いけど唄い方がナヨッとしてる。KABAちゃんキャラかもしれない。鼻にかかった優しい声。濃厚なコロンの香りに混じって生温かい体臭が漂ってくる。唄が上手い下手より、まずもって声が受けつけない。バラード中心のスタンダード集。 ★★☆☆☆

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 ブランフォード・マルサリス(ts,ss) 『Royal Garden Blues』


ブランフォード・マルサリス(ts,ss) 『Royal Garden Blues』

 ブランフォードも弟のウイントンも兄弟揃って、ウエイン・ショーターが大好きだったと語っている。この作品もかつて新主流派と呼ばれたショーターやトニー・ウイリアムス、ハービー・ハンコックらが目指した音楽の延長線上にある。事実彼ら二人は、V.S.O.P.クインテットのメンバーとして迎えられ、本アルバムにも参加のハンコック、ロン・カーターらの多大なサポートを得てデビューを果たしている。喩えて言うなら'80年代の『ジャイアント・ステップス』。かといってコルトレーンのように深刻でもなく、フレッシュで爽快感溢れるプレイが印象的だ。ゲストのメンバーも凄い顔ぶれ。 ★★★★

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 『Round Midnight/Original Motion Picture Soundtrack』

『Round Midnight/Original Motion Picture Soundtrack』

 天才ピアニスト、バド・パウエルをモデルにしたデクスター・ゴードン主演の映画『ラウンド・ミッドナイト』のサントラ盤。ハービー・ハンコックをはじめ、ミュージシャン役で出ているのは皆一流のジャズメン。ジャズを題材とした数ある映画のなかでも最もクールでカッコイイ。映画のDVDもちょくちょく再発されてるようなので、ジャズファンを自認する方には是非一度は観ていただきたい作品だ。契約上の問題か、本盤はコロンビア・レコードからリリースさえたが、じつはもう1枚ブルーノートから出た『The Other Side of Round Midnight』というサントラ盤もあり、それぞれ映画に使われたトラックが分散収録されてる。 ★★★★

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 ビエラ買いました~

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 大西順子(p) 『Wow』


大西順子(p) 『Wow』

 ジャズに美人ジャケットはつきものだ。その美人がピアノを弾くならなお宜しい。ウェーブのかかった髪に太い眉、ボディコンのスーツで大胆不敵なピアノを弾く順子ちゃんはカッコ良かった。甘っちょろいスタンダードなんか一切なしで、モンクやエリントンのようにガンガン弾きまくる。マレットを使ったドラミングがエキゾチック&ドラマチックな[7]が好きだ。最近話題にならないなと思ってたら、いつのまにか引退したようだ。もう14年も前になるのか。あの当時、JimmyJazzが輝いてたように、彼女もまたあの時代によく似合っていた。 ★★★☆☆

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 ジェーン・モンハイト(vo) 『Come Dream With Me』


ジェーン・モンハイト(vo) 『Come Dream With Me』

 ジャズに美人ジャケットはつきものだ。その美人が色っぽく歌ってくれるならなお宜しい。誰もが待ちわびた期待の美形ボーカリスト、モデルのような容姿のモンハイト。バックもケニー・バロン、クリスチャン。マクブライド、マイケル・ブレッカーと大物揃いで、しかもスイング・ジャーナル選定ゴールドディスクのお墨付き、だが…。唄はヘタでないにしても、これといってハートに引っかかってくるものもない。ルックスが気に入ればどうぞ。豪華ブックレット付き。国内盤あり ★★☆☆☆

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 インフラノイズDAC‐1予約しました

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 ヒューストン・パーソン(ts) 『Soft Liights』


ヒューストン・パーソン(ts) 『Soft Liights』

 同じくハイノート・レーベルから出た『In A Sentimntal Mood』とは姉妹作のような関係で、勿論ヴァン・ゲルダーの手になる録音。こちらもゴージャスな夜のムードが濃厚だ。ベテランのリズム隊に加え、ダイアナ・クラールの伴奏でお馴染みラッセル・マローンのギターをフィーチュア、[5]ではブルージーな渋いソロを聴かせる。リードに唾が染み出すようなテナーの音がエロチック。[10]はギターのみ伴奏する美しいバラード。思わずダイアナの唄が出てきそう(笑) ★★★★

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 ホリー・コール(vo) 『Don't Smoke In Bed』


ホリー・コール (vo)『Don't Smoke in Bed』

 所謂ジャズシンガーというよりは、もっと芝居がかっていてアーティスト然としている。決して貶しているのではない。音楽家たるもの、大なり小なり芝居がかっていないと話にならない。ジャズの範疇から大きくはみ出しているのだ。しかし反対に他のジャンル、たとえばポップス畑出身の人がこういうスタンダードを唄うと、大抵ウソくさくて失敗する。カナダの歌姫。似たポジションにダイアナ・クラールが居る。彼女のほうがぐっとジャズっぽい。両者の間にライバル心はあるだろう。本盤のゲストにジョー・ヘンダーソンを呼んだら、負けじと翌年スタンリー・タレンタインを起用して、『Only Trust Your Heart』を吹込んでいる。 ★★★☆☆

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 プラズマTVを買おっかな~?

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 ハイエンドな音が出したい(2)

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 ハイエンドな音が出したい

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 ランバート,ヘンドリックス&ロス(vo) 『Everybody's Boppin'』

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ランバート,ヘンドリックス&ロス(vo) 『Everybody's Boppin'』

 デイヴ・ランバート、ジョン・ヘンドリックスとアーニー・ロスからなる三人組ボーカルグループ。当時のジャズシーンでヒットしたお馴染みの曲を、スキャットを交えて楽しさいっぱいに唄いまくる。特にホレス・シルバー・クインテットの[11],[13]は、ブルー・ミッチェルのトランペットをランバート、ジュニア・クックのテナーをヘンドリックス、シルバーのピアノパートをロスが担当し、元曲を完全コピー。アドリブ部分も歌詞をつけて歌うという念の入れようで、ファンならずともニヤリとさせられる。録音もすこぶる良い。 ★★★☆☆

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 ウエス・モンゴメリー(g) 『A Day in the Life』
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ウエス・モンゴメリー(g) 『A Day in the Life』

 イージーリスニング・ジャズと呼ばれ、軽く見られた一連のストリングス入り。しかしこうして今聴いてみるとかなり凄い。イージーどころかかなりハードなアプローチ。まるでウエスのギターに対抗し、指揮者ドン・セベスキーがストリングスオーケストラを武器に闘っているかのようだ。良い曲が満載だが、聞き物はなんといっても表題曲の[1]。てっきり地上に居るものと思ってたらパカッと床が開いて、ヒマラヤの上空を飛んでいたというようなサプライズ。ぜひともスケールの大きい、良いオーディオシステムで聴いてほしい。国内盤あり★★★★

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 初心者の高級オーディオ

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 リー・モーガン(tp) 『The Rumproller』


リー・モーガン(tp) 『ザ・ランプローラー』

 あのリー・モーガンが「月の砂漠」を演ってる、ということで人気があるレコード。個人的には何度聴いてもこの演奏が好きになれない。わざわざ「月の砂漠」のメロディを持ち出す必要があったのだろうか。どうせなら妙にシンコペーションなどで捻らず、ボレロ風のリズムで正調「月の砂漠」を演ってほしかった。[1]は「サイドワインダー」を思わせるジャズロック調で、ジョー・ヘンダーソンのテナーが冴えに冴えている。いつも絶好調のモーガンのラッパに対抗しうるテナーはジョーヘン以外にない。輸入盤あり ★★★★

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 ハンプトン・ホーズ(p) 『Everybody Likes Hampton Hawes Vol.3:The Trio』


ハンプトン・ホーズ(p) 『The Trio Vol.3』

 進駐軍時代、日本に駐留してピアノを弾き、「ウマさん」というニックネームがついたホーズ。horse=馬から生じたものと推測するが、ちょっと待て、ホースの複数形はホーセズ(horses)じゃないか。今も昔も堅いこと言わないのがジャズファンというものか。スイングするワニのジャケットで人気の軽快なピアノトリオ。なんば千日前にあった喫茶店”ジャズやかた”の廊下の壁に、たしかこの絵が大きく描かれていたと思う。[5]でチャック・トンプソンが叩く硬質なシンバルの金属音が聞き物だ。 ★★★★

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