クリフォード・ブラウン(tp)他 『Jam Session』


クリフォード・ブラウン(tp)他 『Jam Session』

 傑作ライブ盤『ダイナ・ワシントン・ウィズ・クリフォード・ブラウン』と同一ロケーションの姉妹作。あの続編だから演奏が良いのは当然だ。「ロッキーのテーマ」で一躍有名になった若き日のメイナード・ファーガソンが繰り出すハイノート、ベテランのクラーク・テリー、そして天才クリフォード・ブラウンという三大トランペッターの競演が聞き物。ダイナ・ワシントンの唄は[2]の一曲のみで、ああ、もうちょっと聴きたいなと思うくらいで終わるのがニクイ。 ★★★★

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 アート・ペッパー(as) 『The Art Of Pepper』


アート・ペッパー(as) 『The Art Of Pepper』

 菅原正二著『ジャズ喫茶「ベイシー」の選択』のなかで、初めて「ベイシー」にやって来たオーディオ評論家の菅野沖彦氏に、「凄い!!」と言わしめたのが本盤の[1]ということになっている。P.52からの「菅野沖彦参上!」は傑作で、このくだりを思いだしながら何度も当店で本盤をかけるが、ちーっとも「凄い」音が出てくれない。普通である。同書によれば菅野氏来店は「1974年初夏」。この時点で”幻のオメガ盤”と呼ばれた本盤が「ベイシー」にあったということだけでも結構凄い。カール・パーキンスが好演。 ★★★☆☆

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 サド・ジョーンズ(tp) 『The Magnificent Thad Jones vol.3』

サド・ジョーンズ(tp) 『The Magnificent Thad Jones vol.3』

 「偉い」「上手い」「カッコイイ」などの話は抜きにして、純粋にトランペッターとしていちばん好きなのがサド・ジョーンズ。それもカウント・ベイシー楽団のものより、ブルーノート1500番台に残された3枚のリーダー作がモダンで良い。[2]のラッパの唄わせかたが抜群。本作では作曲と巧みなアレンジの才能も発揮され、じつによく練れた旨味タップリの素晴らしい内容。実弟エルヴィン・ジョーンズのドラミングも快調だ。 ★★★★

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 スー・レイニー(vo) 『When Your Lover Has Gone』

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スー・レイニー(vo) 『When Your Lover Has Gone』

 本作は驚きの連続である。まず、なんといってもこの唄のうまさ。これを17歳の少女が唄ってるとは到底信じられない!しかもバックを務めるのは大御所ネルソン・リドル楽団。それを、1957年に録音したとはこれまた信じられない驚きの高音質で楽しめる。渋い選曲もいい。[2]は「博覧会に長く居過ぎたのね」という粋な歌詞。「メリーゴーランドはゆっくり減速、音楽は止まり、子供達はもう帰らなきゃ…」光景が目に浮かぶようではないか。 ★★★★

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 エロール・ガーナー(p) 『Concert By The Sea』


エロール・ガーナー(p) 『Concert By The Sea』

 ピアノトリオのライブといったら本盤は外せない。ハンマーのように強力な左手の合間を縫うように展開する右手のシングルトーンは”ビハインド・ザ・ビート”と呼ばれる独自の奏法。観客も熱狂的だ。こういうのを聴くと、ジャズはリズムだ、エンターテイメントだとつくづく思う。アドリブのメロディラインも明快なのでジャズ初心者にもお勧めだ。なかでも「枯葉[4]」は出色の出来。 
★★★★★

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 ハービー・ハンコック(p) 『Maiden Voyage』

ハービー・ハンコック(p) 『Maiden Voyage』

 邦題『処女航海』。まさに”不朽の名作”という表現がぴったりくるハンコックの名盤。トランペットがフレディ・ハバードに変わっただけで、あとはマイルスバンドのメンバー(この時点でサックスはウエイン・ショーターに交代していた)。しかしながら音楽としては、ちゃんとハービーのワンダフルで叙情的な世界が築かれてる。当然演奏の水準は素晴らしく高い。帰ってきたジョージ・コールマンも熱演。 輸入盤あり ★★★★★

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 高槻フィールドアスレチックに行きました

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 ホレス・シルバー(p) 『In Pursuit of the 27th Man』


ホレス・シルバー(p) 『In Pursuit of the 27th Man』

 これも[1]がカッコイイ!あのブレッカー・ブラザーズをフロントに据えて、ブロックコードで盛り上げるシルバーは快調そのものだ。この曲をかけてたら集金人のオッチャンが来て、お金を払う僅か1分足らずの間に、なんだかノリノリになって帰って行った。(^^; [2][4][6][7]はデビッド・フリードマンのビブラフォンをフィーチュアしたカルテット演奏。「27th」とは、本作がシルバーのブルーノートでの27作目にあたることを意味する。つまりタイトルを訳すとすれば、『シルバーの追跡』または『シルバーを追いかけて』。 輸入盤あり ★★★★

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 ホレス・シルバー(p) 『Serenade to a Soul Sister』


ホレス・シルバー(p) 『セレナーデ・トゥ・ア・ソウル・シスター』

 「Master、何か良いCD紹介してよ」と言われた場合、その人がコアなジャズファンでなく、ポピュラーな黒人音楽も好むなら本盤の「サイケデリック・サリー」を聴かせてあげると、ほぼ100%の確率で「俺も買うよ!」となる。その場で踊った人も居た。なんてったってファンキーでカッコイイ!特にスタンリー・タレンタインのソロは、二度と吹けないんじゃないかと思うほどにもう出来すぎてる。他のトラックも悪くないけれど、やはり[1]が抜群。 ★★★★

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 ソニー・ロリンズ(ts) 『Sonny Rollins On Impulse!』


ソニー・ロリンズ(ts) 『Sonny Rollins On Impulse!』

 えっ?これが「グリーン・ドルフィン・ストリート」?笑っちゃいます。だって「ウヮーンヮーンゥヮァーンワ-ンヮァァン」ばかりだもの。ロリンズだからこそ許される豪放にして大胆不敵なアプローチ。これを聴いて、「ああ、やっとコルトレーンの呪縛から吹っ切れたのだな」と確信した。かつてジョン・コルトレーンを震え上らせたサキソフォンの巨人ロリンズ、めざましい成長を遂げるコルトレーンやオーネット・コールマンに影響されて一時引退。三年の歳月を経て復帰するも振わず、ようやくロリンズらしさを取り戻し、ファンの快哉を呼んだ作。★★★★

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 マイルス・デイヴィス(tp) 『Jazz at the Plaza』
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マイルス・デイヴィス(tp) 『Jazz at the Plaza』

 これも物凄い演奏だ。特にコルトレーン!いったい何食ったらこんなに吹けるんだろう。まるで何枚もの舌が高速回転してるようだ。そのトレーンのソロを[2]で引き継ぐキャノンボール。並のサックス吹きなら逃げ出してしまいたい状況だろうが、これまた素晴らしいアルトで応戦するんだからたまらない。なんという演奏水準の高さだろう!ビル・エヴァンスもハードバッパーのように力強いピアノを弾いている。海賊盤のように録音が悪いのだけが残念だ。 ★★★★

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 ナンシー・ウィルソン(vo) 『Welcome to My Love 』
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ナンシー・ウィルソン(vo) 『Welcome to My Love 』

 本盤を聴くと、サンフランシスコの町並みを思い出す。新婚旅行で一回こっきりしか行った事がないし、そこでこれらの音楽を聴いたわけでもないのだが、[5]や[8]のソウルっぽいブラスサウンドと”誰もがお気に入りの町・サンフランシスコ”の香ばしい空気が、記憶のなかでしっかりと結びついてしまっている。再生するとサンフランの夜の空気が匂うようなオリバー・ネルソンのアレンジ。実際の録音はロスで行われたのだが、音質が素晴らしい、特にバスター・ウイリアムスのベース。 ★★★★

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 リー・モーガン(tp) 『Lee-Way』


リー・モーガン(tp) 『Lee-Way』

 蒲田の有名オーディオマニア”ビールの泡”さんの必殺盤(笑)。ベースを除けば全員ジャズメッセンジャーズに在籍したメンバーで、当然息の合ったファンキーの王道を行く演奏が楽しめる。魅惑的なテーマを経て、徐々に盛り上がって行く[1]の素晴らしいこと!毎度のことながらマクリーンの”泣き”にシビレル。録音も良く、ブルーノートらしい名盤の風格。イェー!これは傑作だッ! ★★★★★

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 ジュリー・ロンドン(vo) 『Around Midnight/Julie...At Home』


ジュリー・ロンドン(vo) 『Around Midnight/Julie...At Home』

 これもお徳用の2in1CD。[1]~[7]がオーケストラ伴奏の『Around Midnight』。[1]や[4]の有名曲ではなく、[10][12]などの佳曲をじっくり聴くべし。[13]からが『Julie At Home』。こちらはジュリーの作品のなかで最もジャズっぽい。彼女の自宅に機材を持ち込んで録音したそうだ。脚色のない、自然な良い音で録れてると思う。本盤も比較的地味な[15][21][22]が好きだ。他の女性シンガーと比べるとジュリーはキーが低いなあ。ドスの利いたお色気。 ★★★★

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 オーディオって素晴らしい!

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 JBL S3100にムジカライザーを繋いでみる

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 ソニー・ロリンズ(ts) 『Saxophone Colossus』

ソニー・ロリンズ(ts) 『サキソフォン・コロッサス』

 聴き所満載の超名盤。たとえば「ストロード・ロード」。ベースだけをバックにロリンズのソロが続き、やがてマックス・ローチのハイハットが入ってくる瞬間、この緊張感がたまらない!他にもわたしが特に好きなのが「ブルー・セブン」。ドラムソロの後、テーマが終わってこのままフェードアウトかと思ったらまた始まる、あの部分。興が乗ったのだろう。なんだ?どうするんだ?もうちょっとやろうぜとアイコンタクトする様子が想像できる。全員が絶好調のセッション。ダグ・ワトキンスの倍音たっぷりのベース音が忘れられない。輸入盤あり ★★★★★

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 元祖スーパー銭湯・豊中「五色湯」は「日本一の銭湯」か?

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 ウォルター・デイヴィス・Jr(p) 『Davis Cup』


ウォルター・デイヴィス・Jr(p) 『Davis Cup』

 サイドメンとして参加したレコーディングに名演が多いという意味では、ジャッキー・マクリーンも名脇役と言えよう。ドナルド・バードも好演。全曲ウォルターのオリジナルで、息の合ったメンバーがのびのび爽快にスイングする二管ハードバップ。なお、表題曲「Davis Cup」は本作でなく、3ヶ月前に録音されたマクリーンの『New Soil』に収まってる。ジャズ喫茶の人気盤。★★★☆☆

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 ホレス・パーラン(p) 『Us Three』


ホレス・パーラン(p) 『Us Three』

 まぁ~、黒い黒い、真っ黒いピアノトリオです。アーシーアーシー、音色からして黒いピアノに、これまた太く乾いた音色のジョージ・タッカーのベースが絡んでくる。小児麻痺のため右手が不自由なパーランは、左手がリードする特異な奏法を編み出したという。本来軽快なはずの[3]や[5]などのスタンダード曲を、なんと物悲しく弾くのだろう。旋律が汗と涙に濡れている。リード・マイルスのジャケットデザインも秀逸。黒いのがお好きな方に。 ★★★★

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 キース・ジャレット(p) 『Death And The Flower』

キース・ジャレット(p) 『Death And The Flower』
  『生と死の幻想』。キース・ジャレットという人は、所謂ジャズの人という感じがしない。ブルースの感覚がまったくないせいか。といっても本盤など紛れもなくジャズであり、その他のジャンルに収まるものじゃない。ワールドミュージックを思わせる笛とパーカッションの音色で始まり、やがて文字通り幻想的に、ドラマチックに展開するキース独自の世界。旋律がとにかく美しいから、難解なことをやってても難解と感じさせない。デューイ・レッドマンのテナーが入ってくるあたりがぐっとくる。[2]はチャーリー・ヘイデンとのデュオ。 ★★★★

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 犯人は誰だ?! 挿入のトリック

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 エディ・ヒギンズ(p) 『Bewitched』


エディ・ヒギンズ(p) 『Bewitched』

 日本制作で「邦題」というのも変だけれど、『魅惑のとりこ』なる日本語は少し違和感がある。素直に『魅せられて』でいいのでは?おっとそれではジュディ・オングか。久しぶりに取り出してかけてみたら、[4]の華麗でロマンチックな語り口にすっかり魅せられてしまった。緩やかに上昇し、そして下降する。詩的である。そしてボサノヴァの[9]。恨み節のような哀愁のメロディがじつに良い。70歳を超えてなお、わたしのような若者(?)を感動させる術を持ってるヒギンズは素敵である。何度も何度も繰り返し聴いて欲しい。 ★★★☆☆

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 レイ・ブライアント(p) 『Alone at Montreux』


レイ・ブライアント(p) 『Alone at Montreux』

 レイ・ブライアントといえば、早くにマイルスやロリンズとも共演してるし、気品漂うピアノが印象的な名手。しかし、本当の意味でグレイトなピアニストの仲間入りを果たしたのは本盤以降になる。オスカー・ピーターソンの代役で出演したモントルー・ジャズ・フェスティバルの実況録音。ビッグネームのピーターソンを意識したに違いない。これまで以上に大胆に、アーシーに、黒々としたピアノを弾いたら、ウケにウケた!思ってもみなかった大歓声に戸惑うブライアントのMCもばっちり収録。ソロピアノの決定盤。 ★★★★★

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