レイ・ブライアント(p) 『Ray Bryant Plays』

レイ ・ブライアント(p)
『Ray Bryant Plays』

 まだオーディオに無頓着だった頃、なぜかこのCDだけは素晴らしくイイ音がした。[10]のタップリしたベースにスカッ!とヌケるドラム、気品溢れるザックリしたピアノの音を聴いてると、まるでジャズ喫茶に居るようではないか。こういうジャズはつるつるのハイエンド・オーディオではちょっと味気ない。[1]のブラッシュワークなど、どちらかといえば艶消しのざらざら感が欲しいし、[7]のシンバルレガートはスティックの先に飴玉をつけたような粘りが欲しい。わたしはこれで「ジャズサウンド」に目覚めた。いつまでも聴いていたい。モダンジャズの香り高き逸品。輸入盤あり ★★★★

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 フレディ・ハバード(tp) 『Open Sesame』


フレディ・ハバード(tp) 『Open Sesame』

 「ジプシー・ブルー」!こういう演歌チックなブルーノート・オリジナル曲に目がない。なんという哀愁!なんというダサさ!チンドン屋じゃないんだから。しかしこれがイイ!ティナ・ブルックス~ハバード~マッコイ・タイナーがコブシをコロコロ転がし、サム・ジョーンズのベースソロのあと、クリフォード・ジャーヴィスがスネアを「タン!カッ!」この二発でいつも昇天!
★★★★★

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  ケニー・ドーハム(vo) 『This Is The Moment!』

ケニー・ドーハム(vo)
『This Is The Moment!』

 トランペットの名手・ケニー・ドーハムが唄う(!)珍盤。これはなかなかヒドイ。(笑)彼自身のトランペットもバックの演奏もうまいだけに、余計に唄のマズさがクローズアップ。チェット・ベイカーにしてもそうだが、トランペッターって、トランペットを吹くように唄うんだなあと妙に感心する。でも、なんだかんだ言って、聴く頻度は高い。和気藹々として愛すべきレコードではある。  ★★☆☆☆

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  トニー・ウィリアムス(ds) 『Young At Heart』
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トニー・ウィリアムス(ds) 『Young At Heart』

 本作はピアノトリオで、いつもよりおとなしい印象。トニーは物凄くデカい音を出すドラマーだが、抑えるべきツボもちゃんとわきまえてる。「あなたと夜と音楽と」の抑制の効いたドラミング、タカドコタカドコタカドコドコドコ!それにマルグリュー・ミラーのピアノソロ曲「サマー・ミー、ウィンター・ミー」が入ってるところもニクイ。裏ジャケ写真をじっと見てると、トニーが雷様の化身に思えてくる。 ★★★☆☆

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 ソニー・ロリンズ(ts) 『Work Time』

ソニー・ロリンズ(ts) 『ワークタイム』

 いまわたしは猛烈に興奮している。本作を聴いているからだ。漲るパワー!この風格!凄い!凄すぎる!ここまでこないと五つ星はあげられない。大の男が酔っ払ってクドクド泣き言を並べるような「ゼア・アー・サッチ・シングス」は、ロリンズの数あるバラード演奏のなかでも屈指のできばえ。ロリンズにしか語れない人生劇場だ。 ★★★★★

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 ジョー・パス(g) 『Virtuoso』

ジョー・パス(g) 『Virtuoso』

 名手ジョー・パスのギターによる独奏集。2年前、鳥羽に旅行したとき、旅館のサウナに入ってたら館内放送でこのCDが流れてきた。「こんなところでジョー・パスとは風流な」と、大浴場を出てからもロビーで流れているパスの華麗なるギターをずっと聴いてた。BGMとして聞き流すも良し、傾聴するも良し。なんとも粋な趣きの一枚。 ★★★★

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 中古車を買ったと思えばいいのだ!(^^;

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 フランク・シナトラ(vo) 『Come Dance with Me!』

フランク・シナトラ(vo) 『Come Dance with Me!』

 本作は絶対にCDで聴くべき。なぜならキーリー・スミスとのデュエットが[14][16]と二曲入っているからだ。こんなに上手い歌手が他にいるだろうか?!彼女の唄はソロも良いけれど、シナトラとのコントラストでなお一層輝きを増す。ビリー・メイ楽団のダイナミックにスウィングする伴奏も良い。快男児シナトラ全盛期の傑作。フランク・シナトラ(1915年12月12日 - 1998年5月14日) ★★★★

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 ジョー・ヘンダーソン(ts) 『Mode For Joe』


ジョー・ヘンダーソン(ts) 『モード・フォー・ジョー』

 ジョーヘンのブルーノート最終作は、3管プラスヴィブラフォン、リズム隊あわせて総勢7名の大所帯。表題曲[2]は、ハンコックの「処女航海」を思わせる新しい響きを持つ作品。オーバートーンを効果的に使うジョーヘンに対し、リー・モーガンは新主流派に馴染めず、吹けば吹くほど浮き上がってしまう。それはともかく[5]を聴くべし。ジョー・チェンバースのバスドラに耳が吸い付いて離れない。物凄く低いパルスで、「ドン」「ドン」と要所要所で地鳴りのように炸裂する。あくまでも力を入れず、軽くキックペダルを動かしているのがわかるのだ。 ★★★★

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 ライオネル・ハンプトン(vib) 『Star Dust』


ライオネル・ハンプトン(vib) 『Star Dust』

 ジャズとは何かを知りたくば、この「スターダスト」を聴くがいい。ウィリー・スミスのアルト、チャーリー・シェイバースのトランペット、ベースのスラム・スチュアートらが、一人づつ順番に噛んで含めるように教えてくれる。なかでもハンプトンのビブラフォンが圧巻!'47年のライブ録音。ジャズのすべてがここにある。文句なしの五つ星! ★★★★★

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 『マイルス・アンド・ミー 帝王の素顔』クインシー・トループ(著)
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『マイルス・アンド・
ミー 帝王の素顔』
クインシー・トループ
(著)

 「マイルス・ディヴィス自叙伝」の共著者クインシー・トループの目から見たマイルス像。マイルスって人は怖かったんだな~と思わせられる。この緊張感!他人事なのに読んでてハラハラするが、読後にはさわやかな爽快感が残る。この感じはまさにマイルスの音楽を聴いているようだ。「マイルス・ディヴィス自叙伝」と併せて読んでほしい。
 チェット・ベイカー(tp) 『CHET』

チェット・ベイカー(tp) 『CHET』

 美女に寄り添われて、これほど絵になるチェットが羨ましい。本作品はボーカルなし。ビル・エヴァンス、フィリー・ジョー・ジョーンズらの好サポートを得て、トランペットの音色で勝負する。幽玄の世界。音が良いのはブルーノートばかりじゃないぞ。ペッパー・アダムスのバリトンにゾクゾクする。オーディオマニアの友人が来たら必ずかける必殺盤。ちなみに一月のセッションのあと、ビル・エヴァンス以下リズムセクションの3人はそのままスタジオに残って、『グリーン・ドルフィン・ストリート』のうち6曲を録音している。 ★★★★

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 バーニー・ケッセル(g) 『Music to Listen to Barney Kessel By』

バーニー・ケッセル(g)
『Music to Listen to
Barney Kessel By』

 編曲重視の西海岸ジャズは、「ミュージシャンの本音が伝わらない」と、敬遠されがち。でも、このCDを前にして、そんな話は野暮というもの。CDサイズになってもカラフルで美しいジャケットだが、内容のほうも、ケッセルのギターをはじめとして、オーボエ、フルート、クラリネットなど、とにかく多彩な音色が聴ける。なかでも緩やかなイントロから急にリズムが乗ってくる「アイ・ラブ・ユー」が最高に楽しい。
★★★★

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 ジーン・アモンズ(ts) 『Boss Tenor』

ジーン・アモンズ(ts) 『Boss Tenor』

 ヴァン・ゲルダー・スタジオがハッケンサックからイングルウッドに移転したのは、おそらく1959年の8月初旬だと思われる。新ヴァン・ゲルダー録音の真骨頂は、漆黒の闇にスポットライトを浴びて浮き上がってくるような彫りの深い楽器の音色。’60年録音の本作はそれがバッチリ。[1]はアーシーなトミフラのピアノに続いてボス登場。ブッ、ブーと来る。うーんイイ音だ!白眉は[4]。小石がカナダの山をカンカンカラカラと転がり落ちてくるようなアート・テイラーのドラムが4ビートに変わるこの瞬間!ジャズの快感はここに極まる。 ★★★★ 

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