音楽の肝所

 Apple Music聴き放題の三ヶ月お試しをしろしろとスマホがうるさいので使ってみた。中学生の頃に聴いた歌謡曲とかニューミュージックとか探してみると結構出てくるし、ちょっと聴いてみたかったけど手が出なかったアルバムとか、懐メロ感覚で犬の散歩しながら聴いている。

 だがどうも音楽の肝所が違うというか急所を外してるというか、イマイチのめりこめないのである。わたしは昔から言ってるように圧縮音源擁護派であるから、圧縮してるから音質が悪いと一概に決めつけることはしないけれども、ちょっと聴かせどころのポイントがずれている気がする。

 昔の人は音楽を聴くことを「うたをきく」と言った。うたを聴くことがメインであり、伴奏はおまけみたいなものであるから聞こえても聞こえなくてもいい、そういったスタンスだったのが、やれピアノの左手方向がどうのとかうるさいことを言うオーディオマニアがいて、焦点をどこに合わせるのが正解なのかが曖昧になってくる。
 そら、伴奏者がやろうとしてることも全部聞こえたらいいけれど、音楽の聞きどころを逃してしまったら本末転倒なのである。

 録音のダイナミックレンジも広ければ広いほど音が良いと思ってる人が多いけれど、人間の耳はそんなに小さな音から大きな音まで同時に聴くようにできてない。聴きたい音に自動で焦点を合わせて聴くようになってるのだ。
 爆音を聞いた直後はキーンとして小さな音が聞こえないのがその証拠である。

 したがってやたらダイナミックレンジを広く取ったパワーのない音より、音楽の肝所に焦点を当てたガッツあるサウンドをわたしは好む。


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