騎士道精神

 日本のリンディーホップ/スイングダンスは、男女どちらからでもダンスに誘っていいことになっていて、自分からは怖くて女性に声をかけられないチキンな男子にとって誠に都合のいいシステムなのだが、社交ダンス界においては必ず男性が女性を誘うというしきたりになっているらしい。

 で、社交ダンスの先生が主催するジルバナイトでは毎回そのダンスの誘い方からレクチャーを受ける。まず男性が女性の前に歩み出て左手を差し出す。なぜかというと、(中世の)騎士が王女をダンスに誘うとき右手にはサーベルを握っているから。

 王女は右手でそれを受けて応じるが、ダンスフロアまで王女を連れて行くときは騎士が右手で王女の左手を取ってエスコートする。騎士の左の腰にサーベルが下がっているので王女に当たらないようにするためだ。

 さらに騎士は踊るときにサーベルがガチャガチャ音を立てないようにするのが上手な踊り方とされた。これは社交ダンスの世界の伝統的な作法で、ダンスを子供を教えるときもまずこの話をすると聞いていたく感激してしまった。

 フランクに、カジュアルに、さあ踊ろうよ!ってのもいいけれど、こういう背景を知ってるのと知らないのとでは、自然と立ち振る舞いに違いが出てくると思うし、親から子供に伝えるべきことってこういうことじゃないのかと、中世の騎士に思いを馳せるジミーさんなのであった。


« 音楽の力 | メイン | 二本の軸足 »