腕時計の話をしよう

どんな時計をつけてるかで値踏みされるのは癪だ。かといってべらぼうに高価な時計を買うのも気がひける。わたしは手首が細いから、文字盤が大きなものだと革バンドの穴が足りなくなる。それに汗をかいたときには革の臭いが気になってしまう。仕事柄、水を使うので腕時計をつけたままにはできない。自動巻きだとすぐに止まってしまう。要するに腕時計と縁遠い生活をずっと送ってきた。

それでも、二十数年前に家内から婚約の記念品としてオメガのスピードマスターを贈られたときは嬉しかったなあ。それまで生きてきたなかで、あんなに高価なものを人からプレゼントされるなんて一度もなかったから。
自動巻のクロノグラフで文字盤が大きく、革バンドが付いていたからいっぱいに締めてもブカブカで、阪急百貨店に持って行ってひとつ余分に穴を開けてもらったが、それでもまだ大きかった。それ以上はバンドに芯があるから開けられませんと断られたっけ。

嬉しいものだから気に入って着けていたが、数ヶ月で床に落下して壊れてしまった。即修理に出したら分解洗浄に2万円かかった。家内にはそんなにかかるなら新しいのを買ったら?と言われたが記念品だし、オメガなんてそうそう買えるものじゃない。修理したあとはしばらくタンスにしまってたが、ジョギングを始めたときまた使い始めたらまたしても壊れた。あとで調べたら、ああいう連続して腕を振るような動作はムーブメントに負担がかかってよくないんだとか。革バンドも汗と経年劣化でボロボロだし、またすぐ壊れて数万円かかるんじゃたまったものじゃない。せっかくのスピードマスターもまたタンスの中で眠りについた。


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