イノベーター

「あそこの店はジャズしかかかってないねんで!」
「散髪したあとコーヒー出るねん!」
今では珍しくもなんともないけれど、29年前にはすごくセンセーショナルだった。

「完全予約制やねんで!」
予約制を導入したのも早かったせいでずいぶん驚かれた。ちなみに完全とは言ってないのに勝手に完全予約制だと吹聴されるほどショッキングな出来事だったのだ。

こういうしょうもないことでも、人々の噂になるとそれなりの集客効果はあるようで、オープン後すぐバブルの波に乗って経営が安定した。
あの頃に比べると、いまのほうが色んなことに挑戦しているのにインパクトは弱い。たとえば、
「すごくデカいスピーカーでジャズが聴ける」
「平日の夜はビールも飲める」
「鹿の剥製が壁にかかってる」
悪くはないが、ビックリマークが付くほどじゃない。長年停滞していた理由のひとつは、顧客に驚きを、ワクワクするようなサプライズを提供しなかったからではないか。

そんな中で
「散髪行ったらTシャツ売ってた!」
というのは場外ホームランとまではいかないが、久々のスマッシュヒットとなったようで、けっこうTシャツが売れるのである。記念すべき第一回の30周年アニバーサリーTシャツは一ヶ月で完売。しかしこれも数年後にはどこのサロンでもTシャツ売ってるのは当たり前で誰も真似なんてしなくなるんだろうか。


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