マイ・ファニー・ジミージャズ

 「ブサイクだけどあなたが好きよ。愛しているなら私のために髪型を変えたりしないで、すっとそのままでいて」というのがスタンダードナンバー「マイ・ファニー・バレンタイン」の歌詞のあらましである。

 当店の常連客の多くの方々も、「何も変えなくていいから今のままのサービスをずっと維持してほしい」と希望されるかもしれない。「余計なことしなくていいんだよ。今のままで」というわけだ。そういうありがたい常連さんの意見も尊重しつつ、決してがっかりさせない方向で仕事のクオリティを高めていかないといけない。「今のままで」を真に受けて現状維持だと必ず質の低下を招くからだ。(バレンタインちゃんにしたって、真に受けてそのまま手入れも何もしなかったら歳とって劣化して捨てられるに決まってる)

 そして、「あと少し余分にお金を払えば、もっと気持ちよくて、さらに満足できるかもしれない」と思ってもらえるようになればしめたものだ。当店に限らず理容室をすごく気に入ってるお客様は、むしろ「もっとお金を払いたい!」と思ってるのに、店側は勝手に「なるべくお金を使いたくないだろう」と思い、払う機会や商品を用意しないのである。もっとお金を払いたいというのにいらんとは、まことにもったいないというかなんというか(^^;

 店側は、そういうお客様に気持ち良〜くお金を落としてもらえるよう、あの手この手を考えておかなくてはいけない。それが期待を裏切らない満足感をもたらす商品なりサービスであれば、さらに顧客のロイヤリティは増すし、良かったから今度は他のも買ってみようということになるじゃないか。

 店に客が来ない原因はごく単純で、「その店に欲しいものが売ってないから」だ。
 我々は、自分が思ってるよりずっとお客様や商売の神様仏様に(それこそ猛烈に、熱烈に)愛されているというのに、「売るものはありません」「受け取れません」「いりません」とつれないことばかり言うから向こうも離れていくのである。それで「俺はモテない。誰も寄ってこない」と言ったって、そら二枚目もええ加減にせんかいという話である。(スンマセン)


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