濃厚な音の匂い

 昔はトマトやゴボウやニンジン等の野菜には濃厚なえぐみというか匂いがあった。そのため野菜嫌いの子供もたくさんいた。それがいつの間にかどの野菜も薄味である意味食べやすいものに変わってしまった。そうなると昔のあの咽せるように濃厚な野菜を食べてみたいと思うのがワガママな現代人である。
 音楽も同じく、現代では濃厚な音がすっかりなくなってしまった。昨日の『昭和ジャズ大全~幻の名盤・秘蔵盤~』みたいに、甘く芳醇な香りが漂ってくるレコードが、どうして作られなくなってしまったのだろう。
 新しいものの良さがわからなくなってきたら、自分もいよいよ年寄りに近づいてきたみたいで嫌になってしまうけれども、やっぱり音楽は昔のやつがいいなぁ。あの優しい音色、グルービーなリズム、極彩色のハーモニー。スタジオミュージシャンも名人みたいな人がたくさんいた。ただのノルタルジーだけではないと思うのだが。


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