つぶしのきく商売

 室積光「ドスコイ警備保障」を読む。引退した力士を集めて警備会社をつくり、やがて思いもよらぬ大成功をおさめていくというストーリー。相撲にかぎらず、プロスポーツを志した人はかなりの数にのぼるはずだが、つぶしのきかない職業ゆえ、現役引退後はたいへんだろう。そのままコーチや指導にまわることができるのは僅か。突如運動以外に心得のない三十歳位のおじさんが社会に放り出され、いい就職先に収まることの困難は想像にかたくない。若いうちに身体と根性は鍛えられるから、それを元手にすればなんとかなる、のかな?
 理容師は歳をとっても続ける人が多いけれど、男性の美容師はおじさんになってくるとずいぶん難しいときく。女性客は、若い男の子に髪を触ってもらうのは嬉しいが、おじさんに触られるのは嬉しくない。老いたと思ったら、現場は若いスタッフに任せて経営に専念するか、華があればダンディーなオジサマを目指して奥様方をファンにつけるか、いっそのことオネエになってしまうか。カリスマ美容師さんもなかなかたいへんだ。


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