アイリーン・グレイのサイドテーブル”E-1027”

 足の不自由な御老人が、儂もコーヒーが飲みたいと仰る。当店のカウンター椅子は、サディスティックなまでの高さがあるので座れない。やむなく客待ちのパントンチェアに座ってもらい、裏からパイプ椅子を出してきて、そこにカップを置いた。安定が悪く、不細工である。

 う〜ん、やっぱりテーブル、要るか?

 思い立ったら即注文。アルコランプパントンチェアときたら、やはりアイリーン・グレイのサイドテーブル”E-1027”だろう。
 置いてみると、見事にしっくり溶け込んだ。高さも調節できるし、コーヒーカップを載せるのにぴったりだ。

E-1027

 JBLの大型スピーカーを置く前は、ここにテーブルを置いてたこともあったな。
そうだ、思い出した。いつもカップルで来店し、旦那さんのカットが終わるまで奥さんが待っている。セレブな感じの若いご夫婦だった。

 毎回、散髪は旦那さんだけだが、コーヒーは二人分淹れてさしあげた。それはいいのだが、彼らはいつもカウンターではなくテーブル席に座り、当然のようにわたしにコーヒーカップを運ばせて、雑誌などめくりながら悠然と時間を過ごし、礼も言わず、もちろん後片付けもせずに帰って行った。

 カウンターならば、振り向いてカップを出すだけだが、テーブルだと運ばなくてはいけない。しかも二人分。なんでウエイターみたいなことせにゃならんのかとイラっとした。今なら揉み手しながら運ばせてもらうのだが、当時のわたしは若く、妙にプライドが高かったのだ。
 おもしろくないので、テーブル撤去してやった(というのはウソ)ら、そのご夫婦もぱったりと来なくなった。

 彼女や奥様を連れて来店するお客様があるのは光栄なことだ。大切な人にJimmyJazzを見せたいと思ってくださるのだから。
 ただ、わたしは女性を一時間も待たせておくのが気になってしょうがない。コーヒーは、間を持たせるための重要な小道具なのだった。


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コメント

ちょっとスピーカーに近いですかね〜(^^;

投稿者 Master : March 29, 2013 01:46 PM

今日はこのテーブルとイスでコーヒー飲んでみようと思ってたのに、カウンターに置いてあった『季刊Analog』読みふけってるうちに忘れてしまった(^^;

投稿者 Aquirax : March 29, 2013 12:46 PM