道具を馬鹿にする愚か者

 今月はシザー(はさみ)とコーム(くし)を買った。いずれも古くからあるタイプの製品ではなく、今どきの美容師が持つような新型のものだ。
 「どうすればあのようなラインが出せるのだろう」と研究を重ね、これまで悩んで悩んで持ち越していた課題が、これらを使ってカットしたら、あっさり簡単に解決してしまって驚いた。使ってみるや、こりゃ手持ちの道具じゃ無理だわと実感。要するに道具の問題だったのである。もっと早く買っておけばよかった。いったい今までの苦悩はなんだったのか。

 はさみ1丁に何十万もかける理美容師も多いけれど、わたしはあまり高いのは使わないほうである。オーディオもそうだが、もともと道具というか、ハードを馬鹿にする傾向があって、「いかにして使いこなすか」「いまあるものでなんとかできないか」といった、テクニックやソフトウェアこそ物事の真髄というふうに思いたがる。

 「弘法筆を選ばず」といいたいところだが、ほんとうは、新しいものや高級品を、買いたくても買えない小心者なのを誤魔化して、ただ自分で納得してるだけなのだ。

 それでも、いざ道具を買うとなると、(たまにしか買わないもんだから)真剣に選ぶ。良い道具には、使い手を教育する効果があるからだ。道具の使用感にインスパイアされながら使用者自身も成長していく。「JBLのスピーカーを買ったら、俄然ジャズに興味が出てきた」なんてのは、その典型的な例である。
 今回も、シザーとコームに切り方を教わるはめになってしまった。情けなや(^^;


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