USB-5を使ってみた

※2009年3月1日(日)PM2:00~4:00 再びUSB-101、USB-5 の試聴会が日本橋上新電機1ばん館4Fリファレンスルームで開催される。果たしてUSBメモリなんかで音が変わるのか、それとも変わらんのか、ぜひご自分の耳で確かめてもらいたい。なお、試聴会場は狭いので、できれば事前に予約しておくほうが安心だ。電話(06-6634-2111)
http://joshin-audio.jugem.jp/?eid=116

HUBに繋いだUSB-5、隣はコルクで挟んだ裸メモリー

 巷で話題沸騰(?)の音楽専用USBメモリー、インフラノイズUSB-5の製品版試聴機が到着した。見たところ、試作段階のものと同じようだが、中身はさらにブラッシュアップされているそうだ。
 あの音がようやく聴けるのかと、わくわくしながらパソコンに差し込んだ。USB-5の試作段階から聴いているので、メモリーで音が変わるなんて当たり前じゃーんと思っていたのだ。発表になるやいなや、「USBメモリで音は変わらん」との非難が続々と。これほどたくさん出るとは思わなかった。わたしにとっては当たり前でも、彼らにとってはそうではなかったのだ(^^;

 さて、とりあえずこれからいってみるか、と選んだ、チャーリー・へイデンの『クロースネス』をUSB-5にドラッグアンドドロップ。ほーら、もう全然違うじゃないの。違うも何も、もうベースが膨らんで膨らんでボーボーである( ̄▽ ̄;
 アレレレレッ?これはちょっと予想と違うぞ。オーネット・コールマンのアルトもか細くなんだか苦しそう。これなら裸メモリーのほうがよっぽどマシではないか。
 音源が悪いのかと、他のに変えてもやはり同じ。音が硬く、聴いていてつまらない。

 これはインフラノイズに電話して、文句のひとつも言ってやらないといけないなと思ってたところに客が立て込んで、しかたなくUSB-5で再生しながら仕事をした。
 すると、不思議なことに、一回目の再生より二回目、二回目よりも三回目と、どんどん音がほぐれてくるのである。これは、エージングが進んだというよりも、USB-5を得たシステムが、まるで楽曲の鳴りようを学習しているかのように変化するのだ。

 裸メモリーのときにもそんな気がしたが、USB-5のほうがより顕著である。ファイルをコピーしたてで再生するより、何度か同じファイルを再生したあとのほうが音が良い。もちろん、何度再生しようが、デジタルデータが変質するわけはないので、これはきっとアコースティックな音質変化なのだろう。
 なんだかんだで、閉店時間になった。仕事の合間にエンコードしておいた『ジョン・コルトレーンとジョニー・ハートマン』をかける。「ゼイ・セイ・イッツ・ワンダフル」だ。おお!これは!!!

 決してデジタルでは味わうことのできなかったあの感覚が蘇える。湯船にどっぷり浸かったハートマンとコルトレーン!これはほんとにワンダフル!!こんなの聴いたらもうCDプレーヤーやハードディスクの音なんて、アホらしくて聴けたもんじゃない。
 察するに、インフラノイズはUSB-5を世に出したくて、そのためにUSB-101を開発したようなふしがある。同社の持つ秘密のノウハウを、最大限に活かすことがメモリー再生において可能だからだ。つまり、ホントはUSB-5が主役で、USB-101が脇役なのではないかと。

 USB-5は、USB-101のオーナーが販売の対象で、単体で買ってもあまり意味をなさない。USB-5のこの音は、101オーナーにのみ許された特権なのだ。
 買おうかどうしようかと迷ってる人は、まず市販USBメモリーを買って実験してみる。で、結果がよければ導入、ハードディスク再生と比べて大差ないと感じるなら見送り、ということで。

※USB-101関連エントリー


« スタン・ゲッツ、ジェリー・マリガン(ts,bs) 『Getz Meets Mulligan in Hi-Fi』 | メイン | USB-5はボッタクリ? »

コメント

試聴会にビートルズの曲をかけた方とマイミクになりまして、曲名が「We Can Work It Out」と教えていただき、さっそくYouTubeで見つけ、USB-101で試聴会に参加した気分になって楽しんでおります。

投稿者 Master : March 4, 2009 06:15 PM

日本のオーディオ界として見たら、重要なことに気づいたので一言。
JJさんのサイトに来られる方が最近変化を見せているのには気づいておりましたが、USBメモリーの話題になって激しくなりました。パソコン世代の若い方にとってハイエンドオーディオ的な?商業的値付けの製品を認めないというある種の正義感なのかもしれません。今回の意見の殆どは品物そのものを検証することなく、想像と過信からきています。私はこの現象の発生をインターネットの普及による影響のため、時間と努力なしに検索などにより一瞬にして表面的な知識が得られる、この利便性の生み出した歪みなのだと決め付けかけていました。しかしよく考えてみると、それは一部の原因であってオーディオ全体としてみると極めて当たり前のことが起こっているように思えてきました。例えばiPodですが、shuffleはCD1-2枚の値段で入手可能です。そしてその音質ですが素晴らしいものです。オーディオ店で総額2-300万円クラスの高級機器でセットを組んでもiPodくらいに音楽を鳴らすことはとても難しい。音はなっても音楽は鳴らぬ機器がショップにあふれているのが現状です。簡単にいうとヘッドフォーン時代の若者が高級装置を聴いても興味をしめさないのです。ヘッドフォーンやイヤホーンで充分なのではなくて、それ以上のものが周りにはないからです。これは大変なことだと思います。まあオーディオは音楽を聴くものであると同時に音の玩具としての面が大きいので、音の遊びとしてオーディオマニアは発生しますが、音楽を聴く為の道具としての価値を失っているので音楽を聴く為にオーディオ装置を揃える動機が失われているということです。オーディオの市場がこれほど縮まった大きな原因の一つだろうという気がしてきました。USBメモリーを聴いたこともないのに、最初から否定して集団でJJのサイトにやってくる。これを野次馬的なおかしな連中の仕業だけと片付けることはできません。自分達が知らない世界がある、知らない素晴らしいものがあることに気づけない。確かに時代がわるいせいもあるでしょう。でも私も若い頃こんなことがありました。ある種のアンプを素晴らしいものと感じて、音の良い原因はその構成にあるものだと信じ込んだときがありました。でも年上のマニアの方が、嫌味たっぷりに話しかけてきました。あなたは本モノのウエスタンの装置を聴いたことがありますか?この一言がなければ今の私はありません。世界には自分の知らない素晴らしいものがあるのだと気づかないほど情けないことはありません。

オーディオの現状がこのままではJJサイトにUSBメモリーでは音は変わらない、変わるのはメーカーの詐欺的意図とプラシーボによる現象だと書かれたこと。これがあたりまえになっていくのが不思議ではないとも思います。

投稿者 オーディオ現状を憂う : March 4, 2009 11:10 AM

そのようには感じませんでした。ポジティブな興味を持って参加され、ポジティブな印象を持って帰られたと思います。
終了後、「随分変わるものですね。」、「4MBでは容量が小さい。もっと大きいものがあると良い。」、「音の良いリッピングソフトや再生ソフトはどんなものか?」、「音の良いPCを探したい。」などの話がでました。PCオーディオがオーディオ界で市民権を得られそうなきっかけになりそうな印象でした。
反面、ハイエンド機器の(価格に対しての)パーフォーマンスの低さが目立ちました。個人的な印象としては使われた機器も決してクラシックに限っては演奏の熱気や演奏者の情念を的確に描き出すものとは思えませんでした。それをUSB-101とUSB-5のコンビがある程度救ってくれたと感じました。昨今のオーディオの低調は、経済の混乱やユーザーの音楽にかける情熱が冷めていることもあるかも知れませんが、オーディオ業界にも責任があるように思います。オーディオ誌上では高い評価を得ている割にはパーフォーマンスの悪い中途半端な機器が多すぎるわけです。
LINNのDSシリーズが高価であるにも売れているそうですから、リーズナブルな価格でパーフォーマンスの良いものが期待されます。「オーディオ界のユニクロ、オーディオ界のマックが出でよ」です。ユニクロは高機能性、便利性、豊富な色揃えが購買意欲を掻き立てているようです。そういう意味ではメーカーは大変でしょうが、Jazz向けのメモリーなんかあってもいいのかなと思います。時代を捉えたビジネスの在り方が問われます。今回の企画はそういった意義があったように思います。勝手な私見を述べて申し訳ありません。

投稿者 越の聴楽酒仙坊 : March 3, 2009 02:29 PM

長文レポートごくろうさまです。
試聴会でも、やはりメモリーに猜疑的な人が多かったのでしょうか?

投稿者 Master : March 3, 2009 12:27 PM

試聴会の席上で、リッピングソフトや再生ソフトにどんなものがあるかという質問がありましたので、詳しい方に教えてもらったことを下記に記します。
リッピングソフト
EAC(Exact Audio Copy),iTunes,Windows Media Player,Real Player,WinAMP
再生ソフト
iTunes,Windows Media Player,Real Player,WinAMP,Lilith,Frieve Audio
リッピングソフトの常用はiTunesとWindows Media Player、再生ソフトの常用はWindows Media Player,LilithとFrieve Audioです。
リッピングソフトのEAC(Exact Audio Copy)はコピーのミスを教えてくれるのが好いそうですが、使用経験はありません。再生ソフトではLilithとFrieve Audioが使いやすく、音も良いようです。ともにフリーウェアーでネットからダウンロードできます。

投稿者 越の聴楽酒仙坊 : March 2, 2009 05:53 PM

3月1日(日)PM2:00から日本橋上新電機1ばん館4Fリファレンスルームで開催されたUSB-101とUSB-5 の試聴会に行ってきました。以下はその報告です。
使用した機器は前回11月の試聴会(前回参加できず)と同様、アンプはDENON PMA SA11、スピーカーはB&W 802でした。このシステムでDELLのラップトップからUSB-101とDAC-1を経由して、USB-5、市販のUSBメモリー、DELLの内蔵HDDなどから読み出した音楽ファイルを再生します。また、比較のためにメモリーに読み込む前のCDまたはCDRを某社のハイエンドトランスポーターとDACで再生しました。
最初に上新電機のオーディオ担当責任者からは、あるオーディオ誌の年末特集で2008年のオーディオ機器でもっとも印象に残ったものとしてUSB-101を挙げたこと、インフラノイズの秋葉社長からは開発方針として、単に音の分解能とか、そういったオーディオ的発想を敢えて避け演奏の雰囲気、演奏者の思いなどを再現する方向で開発したとのコメントがあって試聴に入りました。
試聴は、前半がUSB-5、DELLの内蔵HDD、トランスポーターなどの比較、後半がUSB-5と市販のUSBメモリーの比較を中心に行われました。
まず、クラシックのオーケストラでは、トランスポーターに比べてUSB-5では弦のクオリティが向上、全体の響きが豊か、ティンパニや低弦の分離が向上などの効果が顕著です。HDDでは、USB-5からトランスポーターの方に引き戻された感じですが、USB-101の効果が十分に残っています。
無伴奏のバイオリンでは、トランスポーターでは倍音が不足気味ですが、USB-5ではぐっと高域が伸び全体がクリアーになり、ボウイングの動きが見えるようです。
生録のマスターから起こした女声3部のボーカルでは、HDDからUSB-5に替えると会場の間接音がより明瞭になり、伴奏のピアノの響きが締まり、アルトとソプラノが分離しつつハモっていることが分かります。
次にUSB-5と市販のメモリーの比較ですが、ギターのソロや歌舞伎の音源をUSB-5から再生すると、ギターの弦の響き、長唄の鼓の立ち上がりの音が澄んでいますが、市販のメモリーでは余分な付帯音が乗って音が濁ってきます。
なお、JAZZやポップスについては語る資格がないので詳細は省きますが、ともかくUSB-5では音が澄んで、それぞれの音像がきりっと立ってくることだけは言っておきたいと思います。
以上、試聴会の参加者からUSB-5の市販のメモリーやハイエンドトランスポーターに対するオーディオ的な評価では優位性を感じたという感想が述べられておられましたが、最後に参加者の一人がリクエストしたビートルズや前に述べたシゲティの無伴奏バイオリン、セゴビアのギターでは、もともとのアナログ録音のグレードを生き返らせただけでなく、演奏者の曲にかける思いが伝わってくるようでした。最後に、上新電機のオーディオ担当責任者から、改めてビートルズの録音の良さを認識したという感想が述べられました。また同行のK谷さんからはセゴビアのギターの哀愁を帯びた響きが何ともたまらなく良く感じられたことなどを帰途で伺いました。
以上、USB-101とUSB-5のコンビネーションは、単にオーディオ的な音質向上を望むだけでなく、音楽の感動をより深く、熱く感じたいという向きに使ってほしいものであるとの印象を持ちました。当方にもUSB-5が届きましたので、所有しているシゲティのSP復刻版のCDをUSB-5から再生してみないといけないなと思いまし、演奏会や教会でのライブ録音を中心に演奏会場の熱気や救いや癒しの雰囲気がどう伝わってくるか、じっくり聴きこんでいきたいと思っております。

投稿者 越の聴楽酒仙坊 : March 2, 2009 10:52 AM

んっ?ローズマリー・クルーニーの『ファンシー・ミーティング』だと、裸メモリーのほうがいいかな?やはりここはジャズに特化したメモリー登場を待つべきか。

投稿者 Master : March 1, 2009 02:39 PM

実際に聴いてみて、その人が価値を認めないのであれば、「変わらん」ということで結構ですが、その部分に価値を認める人にとっては、「大きく違う」ということなんでしょうね。

投稿者 Master : February 27, 2009 05:57 PM

ずいぶん前にアナログカートリッジでデンオンDL-103と
シュア-V15を比較して音は変わらんと主張した人がいた。
これは変わららんというより、判らんというべきだと
思うがその人が変わらんというのだからそれも正しいのでは?
そうなるとUSBメモリーの違いなどでデーターは変わらんから
音も変わらん、聞いても変わってないという人が
いても不思議ではない。感覚なんてそんなものだと思う。

投稿者 Ken : February 27, 2009 12:37 PM