『マイルス・デイビス自叙伝』 クインシー・トループ(著)


マイルス・デイビス自叙伝I


マイルス・デイビス自叙伝II

 常に枕元に置いて、ことあるたびに読み返す。読み終わると一旦書棚に戻すが、しばらくするとまた寝室に持ち込んで読んでいる。わたしにとってまさに枕頭の書である。最初読んだときはその長さに辟易したが、ジャズの知識が増えるにつれどんどん面白さが倍増する。下手なジャズ本読むんだったら、本書を読むほうがずっといい。マイルスこそがジャズの歴史であり、この本に名前が出る人物は、(たとえ批判されていたとしても)一流の音楽家の仲間入りを果たしたことになるだろう。約半世紀にわたるジャズの変遷、その中心にあり常に先導してきたのがマイルス・デイビスその人であった。読物として秀逸なだけでなく、ジャズ史を語るうえでの貴重な文献でもある。ついでに書いておくが、マイナーなジャズミュージシャンを研究するのはマイルスを一通り聴いてからにされたほうがいい。かなり時間を浪費することとなるだろう。それほどに「マイルス」と「マイルス以外」には格差があるのだ。


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